今回は野球を頑張っている子の為の腕や肘のケアの方法を紹介します。
具体的には治療のひとつである筋肉や腱へのケアのやり方を記載してありますが、詳しい野球肘の症状や原因などは一番下にリンクを貼っておきますのでそちらを参考にして下さい。
子供の野球肘に対してのケアは自宅でもできますので、是非実践しましょう。
野球肘で影響が出やすい筋肉と一番問題の筋肉
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前腕屈筋(一覧)
肘の内側から指や、手の方向に向かって走る筋肉である、前腕屈筋は全体的に強い影響があります。
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①尺側手根屈筋:肘の内側から手首の内側に向かう筋肉で、手首を曲げ更に内側に曲げる働きがある
②浅指屈筋:肘の内側から手の平の真ん中に向かう筋肉で、手首・指を曲げる働きがある。
③長掌筋:肘の内側部から手の平の真ん中に向かう筋肉で、主に手首を曲げる働きがある
④橈側手根屈筋:肘の内側から手の平のやや外側に向かう筋肉で、主に手首を曲げる働きがある
⑤円回内筋:肘の内側から前腕に真ん中に斜めに向かう筋肉、前腕を回内する働きがある
そしてこの中でも特に円回内筋は強い影響が出ると言われています。
円回内筋とは名前の通り前腕の回内を行う動作になります。
左:前腕中間位
中:前腕回外位
右:前腕回内位
この円回内筋は野球肘の主な原因である肘の外反動作の際に強い伸張性ストレスを受ける筋肉になります。そして強い伸張性ストレスよりフォロースルーになるにつれ、今度は急激な収縮を要されます。
つまり投球時は常に負担が掛かり、筋肉の異常がでやすいと言えます。
肘の外反:肘を支点に肘から先が外側にいく動き
上腕三頭筋
また個人的に上腕三頭筋は必ずアプローチするポイントです。
投球障害がある子供はほぼ確実に上腕三頭筋に異常な筋硬結が見られます。
上腕三頭筋は一部肩甲骨に付着している為、この筋肉に異常がでると肩の挙上に支障が出やすくなります。
特に多いと感じる部分は下1/3です。
腕の外側の筋肉
進行していくと肘の外反に伴い腕の外側の筋肉が全体的に短縮していきます。
短縮したままですと、肘の外反が保たれたままなので肘の内側に負担が大きくなってしまいます。
前腕のセルフケアのやり方
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基本的には筋肉や腱に対して直接圧迫したり、伸張性のストレッチで伸張性の確保と筋出力エクササイズで筋力の向上も大事です。
前腕屈筋群
やり方は5つの前腕屈筋にボールを当てて軽く圧迫しながらゴロゴロしましょう。
特に回内筋です。
ストレッチボールやマッサージボールなどで圧迫しゴロゴロしましょう。触って硬くなっているところを探しだせれば、なおいいですね。
わからないようなら少しずつずらしながら行えばOKです。
上腕三頭筋
上腕三頭筋は個人で行うとストレッチがうまく出来るまで時間がかかるのでこれも器具を使うと比較的簡単に行う事ができます。
おすすめはタイガーテールかグリッドフォームローラーです。
肘を曲げたままや、曲げ伸ばしをしながらコロコロしましょう。
上腕、前腕の外側
腕の外側の短縮した筋肉は自分でケアが難しいですが、外側を触ってみて硬くなってきると部分を圧迫しながら関節を動かすとゆるみやすいです。
肩~肘の間なら硬い部分を圧迫しながら、肘の曲げ伸ばし。
肘~手首なら肘を伸ばしたまま硬い部分を圧迫し、手首の曲げ伸ばし。
<関連>直接圧迫についての記事はこちら
<関連>オススメのセルフケアのボールはこちら
→「トリガーポイントマッサージボールのおすすめの使い方4選」
野球肘のケアの注意点
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くれぐれも肘の内側など骨を直接圧迫しないようにしましょう。
また子供の筋肉は繊細です。あまり強い力で行うとケアをしていたつもりが逆に痛めていたという事もありますので、ご注意ください。
その後はゆっくり筋出力エクササイズを行いましょう。
<関連>野球肘での筋出力エクササイズ
参考書籍
今回の記事を作成するにあたり参考にした参考書です。
スポーツ理学療法 競技動作と治療アプローチ
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おわりに
子どもは特にですが、自分の身体に対する意識が引くのでできるだけ親も一緒に行うと良いかと思います。
スポーツでうまくなりたいならばケガをしない事が絶対条件になりますので、ケガをしない・ケガを悪化させない事はとても重要です。
ここまで読んで頂けたなら是非行って下さい。圧迫したり、ゴロゴロするだけでOKなんで簡単ですね。
一人一人の意識でスポーツ障害を減らしましょう。
<関連記事>
以上で「子供の野球肘で筋肉・腱への治療やセルフケアのやり方」を終わりにします。