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スポーツメディスン163 子どものスポーツ障害大人の責任

スポーツメディスン163 子どものスポーツ障害大人の責任

今回は2014年8月号の「子どものスポーツ障害大人の責任」のレビューです。

この号は専門的な内容と言うより心がけやアドバイスといった点を中心に書かれています。特にスポーツ指導者には一度は読んで頂きたい内容になります。

是非手に取って下さい。

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書き出し

 

各地で問題になっている子供のスポーツ障害について、スポーツ指導からの議論が書かれています。

計7名の専門家のお話です。

 

中学生のメディカルチェック

 

ドクターのおおうち先生が地域の医療施設と学校との連携の重要性について話して下さっています。

先生は赴任した病院であまりに野球の障害が多いことから市に掛け合いメディカルチェックを行い始めました。

 

実際6年間のメディカルチェックの結果、6割の子供にスポーツ障害や痛みを訴え、スクリーニングの結果は約3/4人は要観察になったとのことです。

これは目を背けられる数字ではありませんね。

こういった問題の改善点で特に先生が語っているのは自身の経験より、大切なのは「教師の」スポーツ障害に対する理解です。

中にはあまり協力的でなかったこともあったようですが、教師の理解が進むと環境が一気によくなったとのことです。

医療従事者から赴いてきたら、教師の皆様は是非受け入れる努力をして下さい。

 

大事なのは予防。また、重症化を防ぐことです。

具体的な数字が提示されるとより危機感がありますよね。

 

 

野球選手の育成と野球障害予防の両立を目指して(メイン)

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今号のメイントピックです。

特に野球指導者向けの内容になっています。指導者は目から鱗ですね。

逆にこれを読んで何も思わないのは正直問題かと思います・・・

馬見塚先生と金堀先生がお話しして下さっています。

投球の問題

将来的に一番の問題となるのはジュニア時代からの肘の問題です。

小学生はフォームも安定していませんし、ボールも重いです。

その状態で本格的に投球をすると肘に痛みが出るわけですが、特にピッチャーは7割の子に現れるそうです。

そのほかのポジションは5割程度ですが、ピッチャーの次にキャッチャーが多いようですね。

一時的に運動をやめますと痛みは治まりますが、部分的に肘内側側副靭帯に損傷を与えます。

これはMRIなどで観察します。

その他に肘の痛みが出る大きな要因が2つあると考えています。

 

1つ目がスポーツ人口によるものです。

近年少子化や他のスポーツへの流入で1チームあたりのプレーヤーが減少しています。

それに反して大会などの試合数が増えるため、一部の選手に負担が集中しやすくなします。

2つ目が練習と本番での投球数のギャップです。

練習では投球数を押さえても本番で増える場合です。

実際本番となると練習量の球数を越えるとコントロールが崩れることがあります。

つまり本番での投球数は練習の投球数を越えないようにするのが理想ですね。

 

ではどうすればようのでしょう。

これは2つの理由に共通しますが「投球強度」を考える事です。

つまり全力投球についてです。

肘の負担は必ずしも球数に比例しません。

極端な話、15mのキャッチボールと50mの遠投では肘の負担は違います。

その点を考慮し練習量を決めます。

つまり全力投球を制限するなた球数が増えても肘の負担は極端に増えないということですね。

プロも投げる球全てを全力投球するわけではありませんし。

ある意味投球術と呼ばれる、力のコントロールは必須の能力になりますので、身に着けられるといいですね。

ちなみに痛みが出てしまい、ピッチィング練習を押さえていても遠投などをやっていたら意味がありませんのでご注意ください。

また普段からピッチング練習だけでなくバッティングや守備など色々な練習をさせる事も必要なことです。

様々な練習は運動能力を伸ばすのに必要なことですから。スキル系メインで行う事でスポーツ障害のリスクを下げる事ができますね。

※関連記事

「ゴールデンエイジからみる子供におすすめの遊びやトレーニング」

 

投球障害についてのポイントは

全力投球は基本的に制限し、投球強度を考慮しましょう。

また身体も特に小さい小学校三年生以下はTボールなどを推奨しています。

 

打撃の問題

次は打撃についてです。

ジュニア期の過度な素振り練習はあまり意味がないとされています。

その具体的な理由や対策が書かれています。

また過度な意味のない素振りは成長期の腰部のスポーツ障害である腰椎分離症を助長すると書かれています。

その通りですね。

 

実際プロの選手は一般人と比べ3~5倍程分離症になりやすいようです。

腰椎分離症については下記をどうぞ

「スポーツでの腰椎分離症の治療とリハビリ」

 

子どもたちはスポーツ障害に対しては当然ですが知識がないため、指導者が大きなウエイトを占めます。

その指導者がきちんとした知識を持たずに、大声をあげて怒ってはいけません。

「なぜミスをする」「なぜストライクを投げない」

怒られては楽しさも減ります。子供たちも窮屈ですね。

そして子供は成功体験がなによりの大きな糧となります。

「失敗したくない」ではなく「これもやってもよう」と思える指導が大事になると書いてあります。野球での障害を減らしたいなら「過去から言われている間違ったことを認識し、意識改革が必要」とも書かれています。

まさにその通りですね。

大事な指導です。どんなにいい指導ができても、子供のケガを無視した指導は個人的には評価できる指導とは言えません。

 

 

今回のポイントであるジュニア期は楽しい野球、全力投球なし、指導のない素振りなし、力に頼らないスキルアップは大いに理解できますし大変参考になります。

みなさんも是非参考にして下さい。

 

他にも

実際どのぐらいの時期にから強度を上げた練習をすべきか

PTとATの介入による勘違い

バッティングで最も大事なことは

などが書かれています。濃い内容となっています。

 

 

学校スポーツにおける指導者のトレーナー的知識普及の必要性

 

学校スポーツにおけるトレーナー活動や知識の普及について実態調査から研究などを報告しています。

対象は部活指導者、養護教諭、体育教師、教員志望者です。

 

スポーツを指導するには、そのための基本的知識が必要と語っています。

まさにその通りで激しく共感しました。

4ページ程になります。

 

子どものバスケットボールにおける障害予防

 

バスケの国内トップ選手とトレーナーが指導する一般社団法人トレジャーリングが活動内容を報告しています。

主に選手の動きやトレーナーの障害予防について書かれていますが、ページ数は4ページと少ないので、内容的には少ないです。

 

ジュニア水泳選手のセルフメンテナンス

 

器具を使ったセルフメンテナンスについていくつか書かれています。

3ページ程ですので短いですね。

個人的にはう~ん・・・

 

その他

 

その他投球障害共通の機能不全の改善点が内容的におすすめです。

これは少し専門的な内容になりますので、セラピスト向けになります。

下記と合わせて読むと治療やメンテナンスの幅があがるでしょう。

「投球障害に特化したおすすめの参考書”運動連鎖から考える投球障害”」

 

 

スポーツメディスンの購入について

 

やっぱり具体的な数字や、フレッシュな情報が手に入るスポーツメディスンは読んでいて楽しいですね。

スポーツメディスンの詳しいお話はこちら。お得な年間購読についても下記よりどうぞ。

「スポーツメディスンとトレーニングジャーナルの具体的な解説」

 

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野球の投球障害についての関連記事

 

投球障害についての関連記事はこちらをどうぞ。

 

「野球肘(離断性骨軟骨炎、外側型、進行型)」

「野球肘(内側型)のリハビリとテーピング」

「野球肩、野球肘の予防。投球障害予防エクササイズ7選」

 

 

さいごに

 

いかがでしたでしょうか。

この号は本当に指導者の皆さんに読んで頂きたい内容です。

子どもの将来を握るのは指導者で、指導者の知識不足は子どもにダイレクトに響きます。

 

よろしくお願いします。

 

さいごに「この号の内容が気になる」等のコメントを頂ければ優先してレビューしていきますので、希望の方はコメントをお願いいたします。

 

以上でスポーツメディスン163号のレビューを終わりにします。

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