スポーツメディスン157号、鼠径部痛症候群のレビューと簡単な内容紹介になります。
鼠径部、つまり股関節前面のスポーツ障害についてです。
みなさんはその鼠径部の痛みである、鼠径部鼠径部痛症候群と鼠径周辺部痛の違いをご存知ですか?
リハビリや検査方法も一緒にどうぞ。
スポーツメディスンについて詳細は下記より是非、ご確認ください。
わかりやすく紹介してあります。
「スポーツメディスンとトレーニングジャーナルの具体的な解説」
はじめに。大まかな流れ
スポーツでの鼠径部疾患の権威と呼べる仁賀定雄先生が提唱する鼠径部の疾患について記載してあり、鼠径部の障害が多いサッカーの話がメインとなっています。
ここでの股関節インピンジメントは(関節唇損傷またはFTI)を指します。
鼠径周囲部痛
診断名がつく前の鼠径周囲部の痛み全般を指す。
具体的には恥骨の疲労骨折の診断前も鼠径周囲部痛と呼ばれる。
鼠径部痛症候群
鑑別する事で、局所のケガを除外した鼠径部の痛み
主に体幹~下肢の連動性などの低下により機能不全が原因で痛みを訴えるもの。
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1.鼠径部痛症候群
最初は仁賀先生の鼠径部疾患の経歴や治療歴などの紹介
以前は慢性化した鼠径部周囲痛は長期間のスポーツの中止やスポーツヘルニア(鼠径ヘルニア)のオペがメインだったことや、診断のつかない(よくわからない)鼠径部周囲部痛が全体の85%だったことなど、データとともに記載されているため面白く、興味を持って読めます。
また以前(2003-2008)と近年(2009-2011)との鼠径部疾患について鑑別診断の割合い、どの種目に多いか、診断のつかない鼠径周囲部痛の自発痛のでるポイントを部位別にペーセントで書かれるなどデータ的な要素もしっかり書かれています。
鑑別診断できない疾患(検査をして具体的な病名がつかない場合)に対し、股関節の機能不全と位置づけ、全身的なアプローチからトレーニングリハビリ方法が書いてあります。
股関節内旋制限について
トレンデレンブルグサインについて
ストレステストについて
外旋筋の拘縮について
体幹トレーンングについて
クロスモーションについて
個人的に注目なのはクロスモーションについてです。
クロスモーションとは蹴る股関節と反対の肩甲帯の連動についてです。
上肢、肩甲帯と連動しないキックは股関節の負担が大きく障害となりやすい
クロスモーションを意識したトレーニングのやり方も書いてあります。
後半では手術とアスレティックリハビリテーションを行った場合の臨床成績の比較などがあります。
2.鼠径部痛症候群のリハビリテーションと有効性
前章がデータ的な内容がメインであったのに対し、この章はより具体的に鼠径周囲部痛と鼠径部痛症候群について分類が書かれ、股関節のインピンジメントで保存療法の適応範囲やリハビリのやり方が詳しくのっています。
股関節のインピンジメントと鼠径部痛症候群との分類する最大のポイントであるテスト方法
股関節の問題化骨盤の問題かの鑑別テスト
股関節インピンジメントの臨床症状
鼠径部痛症候群の臨床症状(院)
股関節インピンジメントの臨床症状(院)
関節唇損傷が疑われる痛みがある部位の指し方
鼠径部痛症候群の痛みがある部位の指し方
股関節インピンジメントか疑われる症例でリハビリで効果がある所見
リハビリの具体的な考え方として
具体的なリハビリ方法
筋出力方法、協調運動のリハビリ
外転筋、外旋筋、腸腰筋、胸郭エクササイズ、クロスモーションなどへのアプローチ
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その他オススメのコラムや連載
・アスリートから高齢者まで、高度な診断・治療を可能にする環境を実現「JIN整形外科スポーツクリニック」の紹介です。
スポーツクリニックという事もあって、レベルの高い、評価・診断・リハビリ・トレーニング指導を行っているようです。いくつか具体的なトレーニングや評価方法が写真と共に紹介してあります。
・医療従事者により投球動作指導を考える
主にPTによる野球のフォームについて会談してあります。
この様な会話タイプは読みやすいですね。
・医師が学童野球の監督に携わって
ドクターが医学的な視点から効率的な練習・トレーニングやなどを考え実践した様子が書かれています。
この様な視点は是非現在コーチをしている方には読んで頂きたいです。
スポーツメディスンの紹介
スポーツメディスンはスポーツ指導者、トレーナー、治療スタッフなど幅広いスタッフが学ぶべき内容の参考書になります。
スポーツメディスンの詳しい説明は下記のページに詳しくかかれていますので、是非ご覧ください。
購入は雑誌の専門サイトFujisanがオススメです。オススメの理由も一緒にご覧ください。
「スポーツメディスンとトレーニングジャーナルの具体的な解説」
<スポーツメディスンのトップはこちら>
<今回の記事はこちら>
さいごに
今回は珍しく大きなパートは2つでしたね。
今までのメディスンの中でも章が少ない分、内容が充実していました。
この本は股関節周囲の痛みで悩んでいるセラピストやトレーナーにおすすめです。
鑑別のやり方やそれに対する治療方法も画像もある為記載してあり、わかりやすいです。
以上で「Suportsmedicine (スポーツメディスン)157 鼠径部痛症候群」を終わりにします。
スポーツメディスンについて質問がある方は、下記のお問合せよりどうぞ
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