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足の親指の付け根の痛み、種子骨周囲炎について。治療や自分でできるリハビリの紹介

 世間では足の親指の炎症を「種子骨炎」で説明や症状が書かれている事がありますが、私はそう考えておらず「種子骨周囲炎(しゅしこつしゅういえん)」と考えています。

と言うのも種子骨の炎症もありますが、場合によっては炎症が種子骨だけでなく、周りの長母趾屈筋腱や靭帯にまで広がる事が少なくないからです。

つまり種子骨だけの痛みではなく、種子骨周囲の組織に炎症が広がってしまうので、種子骨周囲炎と考えているってことですね。

それでは足の親指の下に痛みを出す、種子骨周囲炎について解説をしていきますね。

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足の親指の痛みの1つ「種子骨周囲炎」とは

足の種子骨炎は親指の下側にあるコリコリした骨の炎症のことをいいます。また炎症が広がると種子骨に周りの腱や靭帯と言ったものにも炎症が広がる事があるので種子骨の周りの炎症で種子骨周囲炎と呼びます。

種子骨周囲炎

種子骨周囲炎で痛みが出やすい部位

ちなみに足の種子骨は足の親指につながる中足骨骨頭部の下に小さな骨(基本的には二個)のことです。触ってみると少し硬いのがわかると思います。

 

 

種子骨周囲炎の症状

種子骨周囲炎の主な症状は歩いての痛み(歩行痛)や体重をかけた時の痛み(荷重痛)で、痛みが強いまま歩行を続けると痛みがより強くなることもあります。

また症状が強い時期だと患部が発赤腫れも出てきますし、自発痛も生じることもあり、日常生活に支障がでる場合もあるので非常に悩ましい疾患といえますね。

 

歩きでの痛みは特に親指に体重が乗ってから親指を離す時に痛みが強く、親指で地面を蹴れない状態となります。

 

種子骨周囲炎の原因

種子骨周囲炎の原因は大きく二つに分かれます。

急激な外傷   

骨折や、着地の際に種子骨から直接ついてしまった場合に種子骨に痛みが出ます。

骨折する事は稀ですが、とても強い痛みとなり足をつくことは難しいでしょう。

微細な外傷   

微細な外傷にはいくつかのパターンがあります。

  • シューズのサイズが合わず、足の中で必要以上に種子骨に負担がかかる場合
  • 繰り返しつま先からつくスポーツ種目
  • 回内足=歩いている時・立っている時に親指側に体重が乗りやすい(小指に荷重がのりにくい/足の指に荷重がのりにくい)
  • 種子骨に関係する筋肉・腱の柔軟性が低下した状態でのハードな練習
  • 普段とは違った硬さの地面でのスポーツ

など

また回内足は股関節からの問題も考えられますので、下記のリハビリの項目をご覧ください。

他には稀に生まれつき種子骨が割れている方がいますが、その場合は炎症が起こりやすく痛みが出やすいです。

 

 

 種子骨の問題が多いスポーツ

種子骨に問題が起こりやすい人はダンサー・体操選手などで爪先立ちが多い種目、ジョギング愛好者などに多いですが、どの種目でも起こる可能性はあります。 

また野球のピッチャーなど、足をステップ(踏み出す)競技にも多くなります。

 

痛みが出やすい子は可能ならばパッドを当てるなどの対処も必要となるでしょう。

 

 

種子骨周囲炎の診断について

種子骨周囲炎はレントゲン検査で種子骨の骨折がなければ、種子骨周囲炎と改めて判断されます。

 

実際に目でみる判断方法としては直接足の裏をみることで皮膚が硬くなっているところがあるかと思います。

もし痛みが出ているところの皮膚が硬くなっていれば荷重が集中していることになり、荷重のかけ方が原因である可能性が上がりますね。

 

ちなみに足の親指の痛みといえば痛風が浮かびますよね。これは簡単に判断できます。

痛風との違いは「痛風は上(足の甲側)から押して痛いですが、種子骨周囲炎の痛みは基本的に足の裏側」にしかでません。また種子骨周囲炎は安静にしていれば炎症は2~3日をピークに引いてきますが、痛風はもう少し長くかかるのでそこでも判断できるでしょう。

 

 

種子骨周囲炎の治療とリハビリ、固定について

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固定に関しては基本的には痛みにでない角度に誘導できるようにテーピングなどで固定をします。

(私の経験では母趾が伸びた状態から縮む時に痛みが一番強かったので、親指を曲げる様に固定すると比較的楽でした)

しかし現実的に歩行時に常に必要とする母趾を固定する事は難しいので下記のアドバイスを参考にして下さい。

また痛みがある時には寝る時など消炎鎮痛剤であるシップを使ったり、市販の痛め止めなども有効です。ただし用法などの注意点は各自パッケージで確認する必要があります。

 

日常生活での注意点

炎症が起こっていたり痛みが強い場合は日常生活で悪化するポイントを減らすだけで治るスピードが違います。負担のかかる生活を送っていたら中々治らないのは当たり前ですよね。

 

痛みが軽度の場合は痛みの生じるを履かないだけで、十分なこともあります。

しかし軽度の症状が持続する場合、かかとの低い靴・クッション性が高い靴・種子骨部にパッドなどのクッション材を入れて直接痛い部位に硬い床などが当たらないようにするなど、種子骨への圧迫力を軽減させてあげる必要があります。

症状が強い場合はアイシングを行い、歩く際に必ず使う場所なので一時的に痛み止めの服用も一つの手です。

 

種子骨周囲炎のリハビリ・エクササイズ

炎症が引いてある程度普通に歩けるようになっても気を付けて下さい。ケアをしてあげないと何度も痛みが出たりします。

そのため痛みが出にくいケアが必要になるわけですね。いくつか有効な方法を紹介します。

1.小指側を使えるようにする

体重が親指側に乗りすぎている特徴として小指側が使えていない事が多々あります。そのため小指側にもしっかり働いてもらう為、エクササイズが必要になります。親指側の負担を減らすわけですね。

タオルギャザーを小指側で行ったり、立ったまま小指側に体重を乗せる練習をしたりでもコツコツ行うと十分効果が出てきます。 圧(負担)の分散が必要になるわけですね。

もっと詳しい小指側のエクササイズはこちら

「偏平足と足部のスポーツ障害の改善に必要な小趾荷重エクササイズ」

2.正しい足底部の接地を目指す

症状に合わせてステップエクササイズを行う事をおすすめします。

足部が回内(足が親指側に乗り過ぎること)しないようまっすぐ足を着き、体重を乗せる事で再発を防ぎます。

母趾の過剰な屈曲はしないように注意しましょう。

<関連>

回内足のチェックはこちら「ステップテストとステップエクササイズ

回内足の予防の一つは股関節から膝・股関節のスポーツ障害やケガを予防する”股関節外旋エクササイズ”

3.痛み具合を見てセルフケアも

痛みに関係する筋肉をゆるめることでリスクを減らすこともできるます。簡単にできるセルフケアのポイント筋は2つあります。

母趾外転筋のアプローチポイン

母趾外転筋のアプローチポイン

長母趾屈筋のアプローチポイント

長母趾屈筋のアプローチポイント

痛みが強い場合は足底部で負担が掛かりやすい母趾外転筋を、痛みの軽減に合わせて長母趾屈筋を持続的に圧迫して緩めましょう。

10秒ぐらいを5セットを目安に行いましょう。

ただし炎症が強い時に行うとかえって痛みが強くなることがあるので、ある程度症状が落ち着いてから行うことをおすすめします。

4.内股を予防する

内またになると足は内側の負担が大きくなるので、内股を改善する事は種子骨の負担を減らすことにもつながります。

股関節の外旋筋の筋トレである程度改善できるので、他のリハビリと一緒に行いましょう。

内股の改善。股関節外旋筋の筋トレ方法

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種子骨炎に有効な種子骨の保護パッド

種子骨の保護パッドの紹介です。これらはインソールをいじるタイプではなく、足に付けるタイプですので靴を変えても問題ないのがいいですね。

種子骨障害の方のレビューは本当に参考になります。

 

↓コストパフォーマンスがいいのはこちら↓

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種子骨周囲炎を再発させないために必要なこと

種子骨周囲炎を再発させないポイントは普段からのケアを怠らない事です。痛みがなくなると多くの人は痛みがあったことを忘れてしまい、結果再発します。必ずケアを続けるようにして下さい。

関連する筋肉をゆるめる

特にポイントは上でも説明している長母趾屈筋になります。これはふくらはぎから内くるぶしの後ろを通って足の裏から親指までつきます。自分でケアするには足の裏の親指周辺がいいでしょう。くれぐれも直接固い種子骨をマッサージしないようにして下さいね。

あとはふくらはぎの筋肉、下腿三頭筋もゆるめると効果的ですので一緒にストレッチなどを行いましょう。

ふくらはぎ・アキレス腱のストレッチを簡単にやる方法

親指に負担のかかる使い方を改善する

これも上のリハビリに書いているように足の内側でつく習慣を改善する必要があります。外側もしっかり足をつけるようにしましょう。

履物にも注意をする

例えば悪いくせがついたまま長い間同じ靴を履いているとその習慣が靴にもしみ込んでしまっています。同じところがすり減ったりですね。

これではいくらケアしても追いつきませんので、新しいシューズに取り換えましょう。

硬すぎるインソールや足が靴の中で動くシューズも親指に過度な負担がかかるので、選ばないようにしましょうね。

 

 

種子骨周囲炎の最後に

種子骨周囲炎も炎症期であれば自発痛もして触れるだけで痛いものです。

 

経験談ですが歩くのも痛いので、私生活がかなりきつかったです・・・私の場合は痛み止めを数日服用し、テーピングで負担を減らし、クッション性の高い靴を使用していました。

しかし職場の床が硬く中々症状が落ち着かなかった記憶があります^^;

一度強い症状が落ち着いたかと思っても、いやーな痛みが中々取れなかったです。

その後症状が落ち着いてからは、足底のケアをきちんと行っていますので再発はしていません^^

 

体重が乗りやすい部分なので一番痛みが強い時期を過ぎてもダラダラ痛みが続くことが多く、ちょっといいからとスポーツをすると簡単にぶり返すので注意が必要です。

また完全に痛みがなくなったからと油断すると再発する恐れがありますので、母趾に強く関与する長母趾屈筋腱や足底筋膜、下腿三頭筋の柔軟性は普段から気をつけていたほうがいいですね^^

 

しっかりケアをして再発の防止をしましょう

 

他の足底部のスポーツ障害はこちら

「足底筋膜炎/足底腱膜炎のリハビリとテープ」

「外脛骨障害のリハビリとテーピング」

 

以上で種子骨周囲炎の説明を終わりにします。

 

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