足を上げる競技でお尻の痛みが長く続く場合は疲労骨折の可能性があります。
疲労骨折というとスネや足の甲が有名ですが、骨盤の一部である坐骨も起こるのです。
特にハムストリングスを繰り返し伸ばしたりする競技はリスクが高くなり、痛みが長引く場合は要注意が必要と言えます。
今回はお尻の疲労骨折である坐骨結節疲労骨折について治療や復帰までの目安、リハビリについてまとめました。
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そもそも坐骨結節ってどこ?
坐骨はお尻の骨を指し、結節とは少し飛び出たりしているところを指します。
つまり坐骨結節とは骨盤の一部でハムストリングスの筋肉である、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋が付着する部分になります。
左右両方にあり、イスに座るときに体重がかかりやすいところですね。
↓骨盤の下の出っ張りが坐骨結節
坐骨結節疲労骨折の原因
坐骨結節疲労骨折はハムストリングスが伸張性収縮を過度に繰り返すことで起こります。
基本的にオーバーユースに近いですが、特に成長期で骨に柔軟性が高い時期に多いですね。
競技で見るとハードル、ダンス、棒高跳びなど膝の伸展と股関節の屈曲動作が同時に起こる競技に多いとされています。
膝の伸展と股関節の屈曲はハムストリングスが伸ばされるストレスがかかります。特にこの時に瞬間的な力が強い競技だとよりリスクとなりますね。
膝の伸展:膝を伸ばす動き
股関節の屈曲:股関節を前から上げる動き
坐骨結節疲労骨折の症状
初期では運動時の違和感があり、進行と共に競技中の痛みとなってきます。
症状が強い時期だと痛みが強く、イスに座るのも辛いのが特徴です。
また坐骨結節部にピンポイントに圧痛も出ます。
痛みがあるまま運動を継続していくと痛くない様に無理にフォームと取る為、フォームが変わって他のところに痛みが出たり、銚子を大きく落とすこともあります。
坐骨結節疲労骨折の検査と治療
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坐骨結節疲労骨折は多くの場合ある程度進行してから訴えるので、レントゲンで判断することができます。
場合によってはハムストリングス付着部炎と症状が似ていて判断が難しいということもあり、とりあえずはレントゲン検査を受けておいた方が無難でしょう。
治療としてはこの疲労骨折が多い年代は骨の治りも盛んなので保存療法が基本で、手術はあまりしません。手術をする例としては骨のズレが大きい場合ですね。
寝るときなどは足を軽く後ろに引き、開いた状態で寝ると負担が少ないのでおすすめです。ただすごく寝にくいです…
患部には湿布を行い、痛みが強い場合はアイシングで痛みのコントロールをしましょう。
坐骨結節疲労骨折のリハビリ
ハムストリングスによる牽引力(引っぱられる力)に負けないぐらい骨が癒合するまで3ヶ月程かかると言われていて、その間はスポーツの制限が必要です。
痛みとの相談になりますがハムストリングスをゆっくり圧迫したり、膝を伸ばしながら大腿四頭筋に力を入れるエクササイズをすることでハムストリングスをゆるめる事ができるので、比較的初期から行えます。
運動での痛みがなくなり復帰しても、普段から柔軟性を確保しておかないと再発するリスクはありますので、日頃からストレッチをすることをオススメします。
またスポーツの復帰に合わせてハムストリングスのストレッチやテーピングも行いましょう。
ハムストリングスのケアにはグリッドフォームローラーがおすすめです。モモウラに置いてコロコロしましょう(症状が強い時は担当の先生の指示をもらって下さい)
おわりに
以上で坐骨結節疲労骨折の解説は終わりになります。
ここの疲労骨折は確かにオーバーユースが原因でなりますが、しっかりハムストリングスが使えていないとならないスポーツ障害です。ですので逆に言うとフォームがきちんとしている選手に比較的多いと言えます。
ですのでオスグッドシュラッター病やジャンパー膝の選手よりも遥かに体は使えていると言えます。
しっかりストレッチやセルフケアでコンディションを整え復帰後も活躍できるようにしましょう。
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