足底筋膜炎は進行すると中々治らない事があります。
セルフで足裏のマッサージなどを行っていても改善されない方は少しやり方を変えてみましょう。
今回は自分でもできる足底筋膜炎の治療をもう少し詳しく書いてあります。
足底筋膜炎について
足底筋膜炎については別記事でまとめてありますので、そちらを参考にして下さい。
このページはそこから更に詳しい話になりますので、足底筋膜炎の基本はリンクより抑えて下さいね。
足底筋膜を単独で考えない方が効果が高い
足底筋膜は足裏にある筋肉、またはその筋肉を覆っている膜を指しますが、実はこれらは他の筋肉から強い影響を受けます。
それらはアナトミートレインと言われる全身の筋肉の繋がりを表す身体のラインで、そのライン上はお互いに強く関係しあっています。
いくつかあるラインは足の裏に関係しますが、今回注目するのは荷重や運動に大きく関わる、スーパーフィシャルバックラインと言われるものです。
このラインを治療する事で足底部の負担は軽減されます。
スーパーフィシャルバックラインを簡単に説明
凄く簡単に説明したいと思います。
スーパーフィシャルバックラインは身体の後ろ面を走行する筋肉(筋膜)のつながりです。
足の指の裏の筋肉から始まり、足底筋、ふくらはぎ、ももうら、おしり、腰・背中・首、最後は頭まで走るラインになります。
お辞儀をするときは腰を曲げると考えますが、この時実際は腰の筋肉だけでなくふくらはぎや足の裏の筋肉も一緒に使いバランスを取ります。
またこの筋膜のラインは立っている状態はもちろん、姿勢を制御するのにとても重要なラインとなります。
他にも背中の筋肉が張りやすい人は関連して、ももうらの筋肉が張りやすいなどそれぞれが関係しあっています。
これを使い足底筋膜炎のリハビリ・ストレッチを行うわけです。
スーパーフィシャルバックラインを使った足底筋膜炎の治療
足底部へのアプローチ方法は足底筋膜炎の解説ページで書いてありますので、それ以外を解説します。
ライン上は出来るだけ全部行った方がいいですが、最初は腰から下だけで構いません。
主なポイントはアキレス腱~ふくらはぎ~ハムストリングス(ももうら)になります。
この3つを重点的にセルフケアを行うだけでも足底部の負荷は減るでしょう。
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1.アキレス腱
アキレス腱は直接足底筋膜と関連する部分ですので重要になります。
アキレス腱の付着部の両脇、つまり踵の両脇をじっくり圧迫しながらこすっていきましょう。
こすると言っても摩擦が出る様にするのではなく、皮膚やその下の組織を動かす様に力を入れながら行います。
繰り返し行うことで皮膚などが緩み最初より動いている感じがしてくるかと思います。
2.ふくらはぎ
この部分のやり方はタイガーテイルかグリッドフォームローラーをおすすめします。
最初からグリッドフォームローラーは刺激が強いのでタイガーテイルがいいかもしれません。
自分でアキレス腱から膝の裏側まで入念に触り硬くなっている部分を確認します。
そこにタイガーテイルを押し込むように圧迫しましょう。
10秒程圧迫したらそのままゆっくりと狭い範囲で動かしていきます。
その際に圧迫が逃げないように気を付けて下さい。
数回繰り返しかえしたら次は同じように硬いところを10秒ぐらい圧迫し、そのまま足首を上げ下げして動かしましょう。
足首を使う事でふくらはぎの筋肉が動くため筋膜のリリースになります。
この関節を動かしながらのリリースはとても効果が高いので、数日行う事で筋肉の硬くなっている部分は減ってくるでしょう。
慣れて来たらグリッドフォームローラーで行ってもいいですし、そのままタイガーテイルを使ってもいいですね。
学生や筋肉が硬すぎる人には刺激が強いので注意して行ってください。
終わったら最後にストレッチを行って終わりにしましょう。
<タイガーテイルの画像付きの説明ページ>
強すぎない刺激の筋膜リリース、タイガーテールの紹介と使い方4選
3.ハムストリングス ももうら
ハムストリングスも身体を支える上で重要な筋肉なります。
この部分の筋肉のコンディションが下がっている場合、他の筋肉が過度に頑張らなくてはいけない為、ケガをしやすくなります。
ハムストリングスは最初からグリッドフォームローラーで行ってもいいかもしれません。
刺激が強いようならタオルなどを重ねて調整しましょう。
床に座り膝を軽く曲げる事でハムストリングスの硬い部分を確認しやすくなります。
硬い部分を見つけたらそこにグリッドフォームローラーを当て、ふくらはぎと同様に10秒ほどキープしましょう。
そのままゆっくりと少ない範囲で動かしていく事でハムストリングスのケアになります。ジワーと動かす感じですね。
硬い部分が少なくなってきたら他のハムストリングスも同様に行っていき、最後にストレッチをして終わりにします。
<グリッドフォームローラーの画像付きの説明ページ>
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これらのケアの効果を感じてみる
足底筋膜炎に対して以上の三つのケアを1週間程行い、自覚症状を確認します。
症状が軽くなっていると感じたら引き続き同様に行っていきます。
あまり変わっていないようであれば、そこから上まで行っていきましょう。
最初はおしり、次に背部をそれぞれマッサージボールやグリッドフォームローラーでケアしていきましょう。
練習を休んでいるかどうかで効果は変わってきますが、しっかりと行っていくことで確実に足底筋の負担は減ります。
コツコツ行う事をおすすめします。
<マッサージボールの画像を使った説明ページ>
おわりに
アナトミートレインや筋膜の考え方は今では当たり前になってきました。
筋肉単独での効果が見込めない場合は積極的に全身的なアプローチを行うといいでしょう。
また最初から全身でも構いません。
今回の例ですと、軽い足底部の張り感はハムストリングスのストレッチを行うだけでその場で改善されることも珍しくありません。
もちろん炎症の有無で大きく異なりますが。
是非お試しください。
以上で「中々治らない足底筋膜炎の自分でできる治療のやり方3選」を終わりにします。
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