今回は最近テレビなどでも注目が高い、筋膜と筋膜リリースの説明をわかりやすく書いていきます。
少し長いですが自分でもできる内容になっていますので、参考にしてみて下さいね。
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そもそも筋膜(fascia)とは。簡単に詳しく説明。
筋膜とは筋肉自体や身体を覆っている膜状の組織になります。
筋膜には狭い意味と広い意味があります。
狭い意味の筋膜
狭い意味の筋膜は筋肉自体を構成するものを言います。
これらは筋繊維をバラバラにしないように、効率よく動かす様にまとめる役割があります。
わかり易いイメージでは柑橘系の果物を水平に切った際の白いスジみたいなものをイメージしてもらえればいいでしょう。
あれは果肉自体もまとめていますが、一つのまとまった房と房ともつなげています。
もしこれがないと中でバラバラになってしまいます。
またこれが中で片方に偏っていた場合(筋膜のゆがみ)中の果肉は片方によりバランスが崩れてしまいます。
広い意味の筋膜
広い意味での筋膜は身体全体を覆っている組織の事を指します。
これらは身体の骨格の維持や運動時に必要な膜で、多面的ににゆがむ動きと合わせて元の形に戻る能力が必要となります。
また運動時に動き全体を連動として働かせる作用もあります。
筋肉自体はもちろん、別々の筋肉と筋肉との間や靭帯と筋肉をつなげたり、筋肉以外とも連動しバランスをとってくれます。
わかり易い例として野球のアンダーシャツを想像して頂くとよいでしょう。
全身にピタッと張り付き動きをサポートしますが、どこかにしわが寄ったり偏ったりすると動かしにくくなります。
このアンダーシャツが筋膜と同じような構造となるわけですね。
この通り筋膜は身体の至る所に張り巡らせており、身体の姿勢を維持したり・動かしたり・保護したり等の重要な機能を要しています。
筋膜リリースのリリースとは
リリースとはストレッチを指すのでなく、”解除”や”解放”という意味になります。
つまり筋膜リリースとは筋膜、特にゆがみや、バランスが崩れた筋膜を良くない状態から解除・解放するという意味になります。
筋膜の問題とは
筋膜は敏感で簡単に硬く縮んでしまいます。
それは日常生活で同じ姿勢を長時間とったり、トレーニングも同じメニューを繰り返し行う事で、筋膜に負担が掛かります。
筋膜が部分的に硬い状態だと通常の動きが自分で気づきにくい範囲でうまくできなくなります。
また筋膜は全身に張っているため他の部分に影響がででしまい、筋膜の問題は一か所の問題だけでなく、広い範囲の問題となることが多くなります。
その結果一か所に負担が掛かると姿勢も崩れてしまいます。
具体的には身体が傾いたり、動きに苦手な動作(身体を右に捻じるのは問題ないが、左に捻るのは動きにくいなど)ができてしまします。
ここでもアンダーシャツを例に上げるとわかりやすいです。
アンダーシャツを着た状態で右肩の部分を上に引っ張ると左の背中やわき腹が引っ張られる感じがすると思います。
この引っ張られている状態が筋膜のゆがみや縮みとなっているわけです。
更にそのゆがみや部分的に縮んだ状態が続くと運動時本来負担が掛からない筋肉に負担がより強く掛かってしまいます。
膝を伸ばす動きに腸脛靭帯が一緒に強く引っ張られてしまったりするのもその一つになります。
膝の伸ばす動きは大腿四頭筋ですが、大腿四頭筋の外側部が腸脛靭帯とくっついてしまい、一緒に可動してしまう事があります。筋肉と筋肉がくっついてしまう現象で癒着といいます。
このように筋膜が硬くなることは百害あって一利なしというわけですね。
筋膜リリースをなぜするのか。なぜ必要か。
これは上記の問題を解決するためですね。
リリースすることで、痛みをとったり、姿勢を正したり、苦手な動きを直したり、関節の動く範囲を広げたり、癒着を剥がし筋肉の正常の動きに戻したりすることが出来ます。
また筋膜は神経や血管が多いため、動きが敏感になったり、循環が改善される為代謝もよくなります。
本来の筋膜リリースとは
現在は筋膜リリースというと簡単に行えると書いてる事が多いですが、本来の筋膜リリースは硬く縮こまっている筋肉を触って確認し、その部分に圧迫をゆっくりかけて少しずつずらしながらリリースするものでした。
しかし現在はリリースアイテムを転がしたりすることでピンポイントでなく全体的にアプローチするのがベターになっています。
実際自分で行ったりするにはそれで問題ないかと思います。
(ピンポイントの癒着を剥がすのは難しいかもしれませんが)
ここでもセルフで行える筋膜のケアを筋膜リリースと便宜上使用していますが、本来の筋膜リリースはそんなに簡単にできるものではないのです。
ここでも自分で簡単にできるリリース方法を紹介します
筋膜リリースをセルフでも簡単に行う方法とは
全てを説明する事は到底できませんが基本的には動きが悪くなったり、硬くなっている筋肉に沿って圧迫しながらスライドします。
意識として
- その筋肉自体を整える
- 筋肉の根元をゆっくり圧迫しながら、横か縦に圧迫しながら押す
- 他の筋肉との癒着(筋肉と他の筋肉の境目)を剥がす
などの事が必要となります。
実際は2方向だけでなく様々角度から行いますが、とりあえずは筋肉に対して縦(長軸)と横でいいしょう。
おすすめは身体の気になるところを様々な方向に動かし突っ張ったり、動かしにくいところを上記の方法で行うのがいいでしょう。
圧迫する部分はこぶしでも指でも構いません。
しかし自分で手で行う場合は大腿四頭筋や大腿の外側部、前腕など限られてしまいますしすべてを手で行うと朝になってしまい効率が悪く、出来る部分も限られてしまいます。
そこで先ほど触れた筋膜リリースアイテムを使うわけです。
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オススメの筋膜リリースアイテムと具体的な使い方
私自身が購入し試したおすすめの筋膜リリースアイテムの記事は下記より確認ください。
実際下記のアイテムを組み合わせる事でセルフで行う場合、手でのアプローチと同等かそれ以上の効果を発揮する事ができるでしょう。
なにより家で、自分でできるのがいいですね。
具体的な説明記事はこちら
広い範囲を行うなら有名な「効果的なグリッドフォームローラーの使い方5選と注意点」
子どもや筋肉が敏感な人におすすめ「強すぎない刺激の筋膜リリース、タイガーテールの紹介と使い方4選」
ピンポイントなら「トリガーポイントマッサージボールのおすすめの使い方4選」
筋膜や筋膜リリースについておすすめの書籍
筋膜の入門なら
筋膜の事がわかり易く、短く書かれています。ある程度知識がある人向け。
価格も500円(税別)と購入しやすいのでおすすめです。
筋膜リリースの部位別のやり方
「つらい痛みから解放される筋膜リリースメソッド」
この本は知っている人も多いかと思います。
身体の部分ごとに写真を用いてまとめられていますので、とてもわかりやすいです。
素人でもOK
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筋膜を深く知りたい方
「人体の張力ネットワーク 膜・筋膜 最新知見と治療アプローチ」
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ちなみに人体の張力ネットワークは難しいので、相当好きな方以外は読むのが難しいと思います。
その代わり筋膜を深く理解したいのならば、国際基準で書かれていますのでおススメです。
さいごに
本来の筋膜リリースとは手でじっくり行うものでしたが、時代と共に広い範囲を自分で出来る器具も増えてきました。
効率よく使い、筋膜をリリースする事で次回の練習・トレーニングのパフォーマンスアップにつなげたり、ケガのリスクを下げましょう。
しかしいいアイテムがあっても癒着をピンポイントで剥がすにはやはり手で行うのが一番だと私は思っています。。。
以上で「自分でできる筋膜リリースのやり方とそもそも筋膜とは?リリースとは?」を終わりにします。
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