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サッカーなどで足の甲が痛い場合の治療について。ジョーンズ骨折とは

 

今回はサッカーに多い足の疲労骨折の説明になります。

その中でも第5中足骨について説明しますが、第5中足骨は比較的起こりやすい疲労骨折と言えます。

第5中足骨の疲労骨折と言うよりジョーンズ骨折と呼ばれる方がわかりやすいでしょうか?

(足の甲の疲労骨折については別で解説します)

しかしこの部分の骨折は現実的に手術を考慮する骨折の1つですのでしっかりとした理解が必要です。

原因を理解しあらかじめ対処する事でリスクを避けましょう。

 

 

第5中足骨疲労骨折(ジョーンズ骨折)とは。場所はどこ?

第5中足骨の場所

第5中足骨の場所

足の部分として赤○が足部と言い、第5中足骨は青○の部分になります。

この部分は繰り返し強い力が加わる事で骨の耐久の限界を超える事で、徐々に折れてしまいます。

特に多い部分は第5中足骨でも骨の出っ張りから1.5~3㎝の部分となります。

呼び方はジョーンズ骨折と呼ばれる方が多いかもしれませんね。

 

 

ジョーンズ骨折の原因

サイドステップや急激なストップ&ゴーなどの切り返しで足の外側に大きな力がかかるこが原因と考えられています。

特に全力疾走からのキック時に大きな負担がかかります。

また普段から外側へ体重がのりやすい人は注意が必要です。

グリップの強い人工芝などの環境も問題となります。

 

 

ジョーンズ骨折の症状

初期では圧痛も少なく通常のダッシュでは痛みが少ない事もあるので注意が必要です。

症状の進行とともに患部の圧痛踏み込み動作での痛みキック時の軸足の痛みターンの痛みが患部に出てきます。

 

 

ジョーンズ骨折が起こりやすいスポーツ

 

サッカー、ラグビー、アメフトなど細かい切り返し、体重ののった切り返し、強いキックを使用するスポーツに多いです。

 

 

ジョーンズ骨折を重症度によって分類

レントゲン撮影で重症度を判断します。

その重症どに合わせて治療が選択されます。

タイプ1:急性期

細かい骨折線で骨の中の部分がかたまっていないもの

タイプ2:遷延治癒

遷延治癒とは治るまで時間がかかっているものを指します。

骨折線の拡大があり骨の中の部分がかたまってしまっているもの。

タイプ3:偽関節

偽関節とは骨折がくっつかず、骨が動いてしまい関節に似てしまうものを指します。

骨折部の硬化がはっきりと確認でき、骨の中が閉鎖してしているもの。

普通に骨がくっつく事は困難と言えます。

 

 

ジョーンズ骨折の治療 手術と保存

タイプ1は6~12週の体重免荷で癒合がみられたそうですが、タイプ2以降だと骨がつく場合もあるけど長くかかるとされています。

早期発見以外治療が難しいことで知られている骨折ですが、その理由としていつの間にか進行する病態と血流が部分的に届きにくく栄養の供給が不十分である為です。

上部で紹介した重症度に合わせて治療が決まります。

タイプ1

4~6週の体重の免荷orギプス固定。場合によっては手術をします。

タイプ2

6週間の体重の免荷。治っても再骨折も少なくない為手術を検討します。

タイプ3

基本的に手術を行います。保存の場合はLIPUSで効果がみられます。

LIPUSの説明と具体的な疲労骨折への硬化についてはこちら

疲労骨折治療で超音波LIPUSが有効な場合と手術を考慮する場合

 

 

ジョーンズ骨折の3つのリハビリ

保存療法で治っても再発する恐れがあるのでリハビリは必須です。

足の外側のアーチが崩れる事で足がぺたっとしている場合、患部の負荷が大きくなる為改善する必要があります。

自分でできるリハビリ方法をご覧ください。

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①腓骨筋、足部外側組織の柔軟性の確保

腓骨筋のマッサージ

腓骨筋のマッサージ

スネの外側の腓骨筋と足の甲の外側から踵までの柔軟性がないとショックを吸収できない問題と、外側のアーチが機能しにくくなります。

腓骨筋はタイガーテールか自分での圧迫マッサージで、足の外側は器具を使うのは難しいので自分で圧迫マッサージしましょう。

踵外側のマッサージ

踵外側のマッサージ

くれぐれも患部を強く行う事はしないようにして下さいね。

 

②外側アーチの確保

外側のアーチが低下すると柔軟性が出ず、ショックを吸収する事ができずにリスクとなります。

再発防止の為に足裏の外側のアーチも意識する必要があります。

やり方は最初は自分の手で足の小指・薬指を曲げていきます。

次に手の曲げる動きに合わせて自分で曲げる様に意識して力を入れます。

少しずつできるようになって来たら手を使わずに足の指を自分の意識で曲げましょう。

最終的には立った状態で曲げる事が出来ればいいですね。

最初は中々難しいですが、少しずつ行う事で身体は答えてくれますのでコツコツ頑張りましょう。

 

③股関節外転筋のトレーニング

股関節の外転筋のしまりがないと外側へのぶれが強く出るので気をつけましょう。

具体的には外転筋のトレーニングページをご覧ください。

自宅でできる外転筋の筋トレ方法

 

細かく書くともっとありますが、自宅でできるリハビリは上記を行うことをおすすめします。

もちろん医療機関から指示がある場合その指示に従って行いましょう。

インソールの作成も1つの方法ですが、下記に目を通してからにして下さいね。

「スポーツで使用するインソールについての説明と購入時の注意点」

 

 

ジョーンズ骨折の早期発見のポイント

早期発見のポイントとして手でチェックします。

簡単にできる方法を2つ紹介します。

①圧痛

第5中足骨疲労骨折のチェック 圧痛

第5中足骨疲労骨折のチェック 圧痛

基本ですが圧痛の確認をしましょう。

上から押すだけでなく横から押すことも忘れずに。

 

②可動痛

第5中足骨疲労骨折のチェック 可動痛

第5中足骨疲労骨折のチェック 可動痛

骨折が多い部分を挟んでそれぞれの指を上下に動かして痛みをみましょう。

また摘まんだ指と指を近づける様に圧迫力を書けるのも1つの方法です。

 

 

体が外側に乗りすぎていないかのチェック方法

骨の癒合が確認されても外側に荷重がのったままですと再発のおそれがあるので、癒合の進行に合わせて必ずリハビリは行って下さい。

外側に乗りすぎているとプレーでもその傾向が出てしますので、外側に体重が乗りすぎていないかのチェックも必要です。

ここでは外側にのっていないかチェックして下さい。

足の外側荷重のチェック方法

足の外側荷重のチェック方法

セラバンドなどを足の裏の内側半分で踏み、片足立ちになります。その時両ひざはくっつけましょう

踏んだバンドの反対端を踏んでいない方の手で持ち、片足のまま持った手を斜め後ろへ引きあげましょう

その際、踏んだバンドが取れた場合外側に体重が乗りすぎている可能性があります。

 

 

参考資料

オススメのスポーツ障害の参考書

オススメのスポーツ障害の参考書

今回は

「スポーツ理学療法学

競技動作と治療アプローチ」

を参考にさせていただきました。

具体的に内容が気になる方は下記のリンクより専門ページをご覧ください。

 

 

 

疲労骨折治療の理想

疲労骨折は身体の使い方で生じるのはもちろんですが、プラスして運動量の増加など熱心に頑張っている選手に多いのも事実の1つです。

もちろん一番の理想は疲労骨折にならないことですが、次に重要な事はなった時に早期に発見する事です。

そこで大事な事は選手が自分から言える環境がある事です。

監督やコーチがみてわかればそれはもちろんいいことですが、実際一人一人の状態を把握する事は困難と言わざるを得ません。

ですので大切なのは自分から言える環境となります。

早期に発見でければパフォーマンスを下げることなく他の練習を行う事ができます。

 

 

疲労骨折が治りにくい理由

疲労骨折など一気に症状が悪くならないケガは休息などで一時的に痛みが取れてしまう事があります。

そうすると余計に本人としては言いにくいんですよね。

休めばある程度よくなるし、大丈夫かな?と。

その為実際は少しずつ症状が進行する事で結果、長期的なケガとなってしまいます。

 

 

その他注意点

下腿部など関節の近くは腫瘍の可能性を否定するために一度レントゲンなどの検査を受ける事をおすすめします。

その後その問題がなければ整骨院や鍼灸院などレントゲン施設がない治療施設で行ってもいいでしょう。

 

 

その他の疲労骨折について

その他の疲労骨折について、例えば陸上で多い疲労骨折、跳躍型や疾走型のスネの疲労骨折やランニングで多い、足の甲の疲労骨折についても下記のまとめからご覧いただけます。

よろしければ一緒にどうぞ

 

 

おわりに

疲労骨折は少しずつ進行する為、本人は進行とともに焦りが強くなります。

早い段階で発見する事が出来れば程度によってはパフォーマンスをあまり下げずにリハビリを行う事で競技復帰も可能である為、心配であれば打ち明ける事をおすすめします。

小指側に乗りすぎてはいけないが、機能訓練は必須である疲労骨折のお話でした。

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