超音波治療は今では有名で、家庭用でも効果的なタイプも増えてきました。
ここでは一般の方でもわかりやすいように
- 超音波治療器の効果
- 超音波治療器のやり方・使い方
- 超音波治療器を使う時に気を付ける点
などを解説しています。
自分にもできるかな?こわいことはないかな?でお悩みの方は一度ご覧くださいね。
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超音波治療とは
超音波治療器とは人には聞こえない周波数帯を使い、振動を生み出して温熱作用による温熱治療と音圧による機械的な治療で細胞を振動、活性化して治ゆの促進を手伝ってくれます。
また超音波は空気を通らないので直接やるのではなく、ジェル状のカップリング剤を使うこととなります。
家庭用といってもより効果を出す為に必要なポイントや、やってはいけないことも下で解説しているので引き続きご覧ください。
超音波「検査」との違い
超音波は治療も有効ですが、検査としても有用です。
妊娠時の検査はもちろんですが、最近では現場での画像検査にもよく用いられます。
超音波はレントゲンとは違い放射線が出ないので、整骨院やスポーツ現場でも簡単に使うことができるようになったのが理由です。
では実際に何が違うかと言うと超音波検査機器は音の反射を映像化する機器になり、超音波治療は音の刺激で治療する機器になります。
もちろん治療用と検査用では細かい仕様などはことなります。
超音波治療の効果
超音波治療器の効果は大きく分けて2つあります。温熱効果と機械的(音圧)効果です。それぞれ具体的に効果をみていきましょう。
超音波治療の温熱効果について
超音波治療器の温熱効果は他の治療機と同じ効果が見込めます。ただしホットパックなどと比べてより深い位置までアプローチできるのが他の温熱治療との大きな違いです。
具体的な効果は下記の通りです。
- 筋肉をゆるめ、伸長しやすくする
- 熱を加えることで循環がよくなり、治癒が早くなる
- 短縮して痛みがある部分をほぐすことで痛みの緩和になる
- 関節の動きをよくする
- 硬くなった筋肉の緩和
広い範囲をあたためたいならホットパックがおすすめです。
超音波治療器の機械的効果(音圧効果)について
超音波は音ですから振動を与えることで、細胞を刺激し活性化させます。具体的な効果は下記の通りです。
- 骨への刺激により骨折や骨挫傷なとの骨損傷の治りを早くする
- 機械的刺激により最坊を活性化させ、治癒を早くする
- 細胞を振動させることで浮腫(むくみ)の改善を促す
- 炎症反応をいい意味で促進して治ゆを促進
自分での超音波治療のやり方
超音波治療をする時にはコツというかポイントがあります。自分で行う際は下記を参考にしてみて下さいね。
- ジェルを使うこと
- 治療ポイントを絞ること
- ゆっくり動かしながら行うこと
- 関節角度を変えて行うこと
この4点に注意して行っていきましょう。
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ジェルを使うこと
すでに書いていますが超音波は空気中を渡らないため、ジェルなどのカップリング剤を使う必要があります。
これがないとそもそも治療自体できないので、必須と言えます。
治療ポイントを絞ること
超音波は治療を行う際は照射時間にもよりますが、あまり広い範囲をするのには向いていません。
最大でも手のひらぐらいの範囲に絞って行うことが効果的に行うポイントです。
ゆっくり動かしながら行うこと
超音波治療を自分で行うとみなさん早く動かしがちですか、それでは超音波が分散され効果的とは言えません。
ポイントをしぼってゆっくり動かす事で最大の効果となりますので、動かすスピードはゆっくり行いましょう。
関節の角度を変えて行うこと
筋肉を治療するにしても関節を治療するにしても、角度を変えるのは有効です。関節の角度を変えて組織を伸張位で行うことでより伸張させることができるでしょう。
例えば大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)に行うなら、膝を伸ばした状態と膝を曲げた状態で行いといいでしょう。
超音波治療器の時間と頻度について
超音波治療の時間は5~10分とされています。このあたりは明確な数字を出すのはかなり細かい計算が必要になりますが、長過ぎたり短すぎない限りは問題ないといえるでしょう。
回数もそこまで多くやらなくても効果は見込めます。
ですので、1日に1回、10分程で十分です。多くても2回でいいでしょう。
超音波治療が効果的なケガ、スポーツ障害
超音波は数値が合っていれば全般的に効果がでますか、個人的に特に超音波が有効なケガやスポーツ障害について説明していきます。
このあたりが個人的に超音波治療で効果が高いのでは感じています。
超音波治療を行ってはいけないケガや場所、気をつける点について
超音波治療は効果的ですが同時に禁忌(やってはいけないこと)も理解しておく必要があります。ほとんどの関節所にも書かれていますが、ここでも紹介しておきます。
最新の超音波では改善されているところもありますが、家庭用として下記の禁忌では行わないようにした方が無難と言えます。
- 強い浮腫(むくみ)
- ペースメーカーなどの埋め込み式の医療機器を使っている
- 感覚が鈍い、感覚がない場所
- 心臓疾患やガンなど重篤な内科疾患がある
- 妊婦
- 皮ふのカブレや損傷
- 頭部、顔面
- 出血部位
他に気をつけた方がいい部位として子供の成長軟骨(こったん軟骨)に強い照射はあまりおすすめしません。
また同じところに持続して照射すると強い痛みが出ることがありますので、必ず動かしながら使用して下さい。
超音波治療器具の数字
超音波治療器の効果は表示される数字によって適応・効果を知ることができます。高価なタイプですと自分で設定する必要がありますが、家庭用であればそれほど機能がないので参考程度にご覧ください。
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周波数について
超音波治療に使われる周波数は1MHzか3MHzがほとんどで、治療したい部位(深さ)によって使い分けます。
ちなみに1MHzとは1秒間に100万回の振動を指します。凄い振動数ですね・・・
目安ですが1MHzは深い(2~5cm)ところに対応し、骨などの深部へのアプローチに最適です。
3MHzはそれよりも浅く(2cmぐらいまで)、浅い組織へのアプローチに使います。目安は筋膜ぐらいまでですね。
照射時間(Duty:デューティー率)について
超音波治療器を調べるとデューティー率(またはデューティー比)とよく書かれていますが、これは照射時間(照射している時間としていない時間の比率)のことを指しています。
例えば照射時間が100%であれば常に照射しているので温熱効果が高く、筋肉のかたまりをほぐすのに役立ちます。逆に照射時間が長いと熱を生み出すので、炎症期には向かないといえますね。
50%程であれば半分の時間なので温熱効果はそこまで高くないですが、細胞の活性化には働きますので痛みへのアプローチとなります。
強度(intenrsity)について
超音波治療の強度は「W/cm2」で表示され、一般的な強度は1.0~1.5W/cm2ぐらいです。
温熱効果を高めたいなら高め(1.5W/cm2)、温熱効果はいらないなら低め(0.5W/cm2)にしましょう。
つまり超音波治療器は数値によって効果が異なるので、目的に合わせて使い分ける必要があります。
ただこれらの数字は高価な超音波治療器だとこちらで変える事ができますが、家庭用であれば固定されていることがほとんどです。
家庭用でも人気の超音波治療で具体例を出しましょう。
家庭用超音波治療器で最安値の「US PRO 2000: 2nd セカンドエディション」はこの様に表記されていますね。
デューティー率: High 100%, Medium 50%, Low 5%
周波数は1MHzなので深めに作用します。
照射時間は3つ(High 100%, Medium 50%, Low 5%)に分かれていますね。治療用の高価なタイプですともっと細かく調整が可能ですが、家庭用でこの価格ならこのぐらいでしょう。
強さが記載されていないので???ですが、レビューはよさそうですね。
ですのではこんな怪我やスポーツ障害に向いているといえますね。
超音波骨折治療器との違いについて
セーフスやLIPUSといった骨折治療に特化した超音波治療器があります。
これは通常の超音波治療治療器と違って自分で動かす事はしないで、バンドなどで固定しながら刺激を送ります。
詳しくはこちらをご覧ください。
→疲労骨折治療で超音波LIPUSが有効な場合と手術を考慮する場合
家庭用超音波治療器具について。おすすめは?
僕たち柔道整復師やセラピストが「超音波器具だったらどこが有名?」と聞かれたらほとんどの人は「伊藤超短波でしょ」と答えるでしょう。それだけ伊藤超音波という会社は超音波では有名で、認知されています。
医療用はもちろん様々なケースに対応できたり、より効果が高い器具を販売しているのでそれなりに高く、一般家庭では中々購入できません。
元々治療機器ってだけでも高いですが…
ですが最近ではハイスペックではないけど、この価格ならいいんじゃない?といったタイプの家庭用超音波もあります。
多少使いどころが合わない場所もあるかもしれませんが、超音波治療器がこの価格で自宅で行えるならいいのではないでしょうか?
↓家庭用ならUS PRO 2000: 2nd セカンドエディションでいいでしょう。
ちなみにAmazonは売り切れですが、現在は楽天で購入できます。
自宅でする超音波治療のまとめ
自宅で超音波治療を行う場合
- 治療ポイントを絞ること
- ゆっくり動かしながら行うこと
の2点が効果を出すのに特に大切です。
逆に気をつける点としては同じところに照射し続けないことと禁忌を理解することです。
家庭用といっても超音波治療器は使い回しがきくのでいいですね。スポーツを続けるならもっていてもいいでしょう。
以上で「自宅で出来る超音波治療。家庭用の超音波器具を使うときの注意点やその効果とは?」を終わりにします。参考になれば幸いです。