僕は元々中学生に上がるまでスイミングスクールで水泳を習っていました。
途中で一回辞めてしまったけど再度復活し、持ち前の器用貧乏で何だかんだ小学校の代表に選ばれ地域の大会で上位入賞もしたのも、最近のように覚えています。(自己ベストが出ていれば優勝できたというのは悔しい思い出・・・)
そんな僕は今や柔道整復師としてスポーツ障害を改善するために日々勉強をしているのですが、特に運動指導や競技動作の把握をする為にプロによる指導目線と言うのを大切にしています。
そこで今回はアテネオリンピック200m個人メドレー日本代表に選ばれた森隆弘選手の「水泳スピードアップ・プログラム」を見て非常に勉強になったので内容をご紹介したいと思います。
- クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライの泳ぎ方でのコツ
- 各泳法の指導ポイント
- ターンのコツ
- レース前、記録会前、トレーニング前におすすめの陸上トレーニング
を解説していきます。
スイミングクラブでの指導者、競泳を頑張っている子供を持つご両親、スイミングの指導力をアップさせたい顧問、記録に伸び悩んでいる人に是非チェックしてもらいたい内容となっています。
但し内容的に初級者向けとは言えないので、ある程度泳げる人向けと言えそうです。
では本題をどうぞ。
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はじめに。パット見た感想とチェックポイント
水泳のスピードアップ・プログラムは良い例と悪い例が順番に出してくれるので違いがとてもわかりやすいです。
ただ導入でも書いてある通り、ある程度泳げるようになってよりタイムを伸ばしたい人向けの内容となっています。
また共通事項として「おへそをへこませる→ドロウイン」が大切になっていますので、ドロウイングがよくわからないという方は一度こちらをご覧ください。
→体幹トレーニング(腹腔内圧エクササイズ)の効果をグッとあげる3つの方法
水泳は特殊なスポーツです。水の抵抗が強くなれば遅くなるのはもちろんですが、力が入ると筋肉がスムーズに動かないので、力を入れるポイントと力を抜くポイントを意識する事も大切とされています。
それでは以上を意識して、それぞれの泳法で速く泳ぐコツをご覧ください。
クロールで速く泳ぐコツ
最初はクロール(自由形、フリー)で速く泳ぐコツの説明です。
スラロームラインを意識してしっかりトータルで改善し、スピードアップを目指しましょう。
- クロールのポイントはへその向き。へそが動き過ぎではダメ。床と並行がポイント
- 指の使い方。特に大切なのは小指を閉じること(肘下がりの防止)
- 呼吸をするタイミング手の動きとリンクさせる
- ローリングについて。大切なのは身体を無理に捻じるのではなく、軸で回旋すること。
- クロールでのキックのコツ。親指を意識するのもいいけど、膝を閉じることも特に大切
- 自由形の姿勢、体幹の使い方。ローリングをもっとよくする方法と反りすぎが良くなり理由
- 息の吐き方。息を吐く重要性の解説:吐かないと吸えないから吐くのも大切。息を止めると必要以上に力がはいり動きにスムーズさがでない
- 手の伸ばし方の意識のやり方:指や腕を伸ばすのではなく肩甲骨を意識することで、真っすぐを意識する。腕が外に逃げやすい人は腕を伸ばそうとしていることが多い。
- 目線・ストリームラインについて:フリーでのストリームラインは耳を挟むのを意識。顎を引きすぎもダメ。練習では人がいるので、目線が上がりやすいので注意(ぶつかる恐怖)。しっかり出来ている人は呼吸後に目線が床にいくはず
平泳ぎで速く泳ぐコツ
平泳ぎ(ブレスト)はキックがうまくけれない。キックする時に膝が痛くなるといった悩みをもっている方も多いのではないでしょうか?
平泳ぎの足の使い方はもちろん手の意識の仕方、体の浮き上がりについて簡単ご覧ください。
- ストリームラインの意識の仕方。身体を真っすぐにするため手と足を分けること。
- 平泳ぎでのお腹について。おへそのへこませかた(ドロウイン)
- 平泳ぎでのキックのコツ。力は入らない人へのつまの意識の仕方。膝を開くのはではなく、つま先を意識する。
- 平泳ぎで足を伸ばした後のコツ。プルブイを有効に使い、ポイントは膝。つま先を伸ばすのではなく
- 手の指の使い方。小指の内転筋が大切(虫様筋)小指が開いていると肩が過度に中に入りやすいので、肩の無理な動きになりスムーズなかきが出来ない
- 平泳ぎでの手の使い方について。手をかく時に意識すべきポイントは手ではなく、肘
- 平泳ぎでの呼吸のタイミング。手の開きと顔の向き。手を顔をリンクさせる。抵抗を少なくして、脇をしめる
- 平泳ぎでのストリームラインについて。身体の上下は抵抗が強くなる為極力しない方がいい。トップ選手は身体が上がっているようにみえるけど違くて、脇をしめているから身体が上がっている。身体を上げるの意識しているわけではないことに注意。上げるタイミングと下げるタイミング。おへそが抜けないころ。力が分散して抵抗が強くなる点にも注意
背泳ぎで速く泳ぐコツ
背泳ぎ(バック)は一見動きがフリーと似ているところもあるかと思いがちですが、体の向きが違う為意識する点、エントリー時の意識などが変わってきます。また自分で背泳ぎを複雑化してしまっている人もいるようです。
背泳ぎのコツを簡単に書いておきますのでチェックしてみて下さいね。
- 背泳ぎの腕のかき方のコツ。ポイントは後ろに回したり過度に回したりではなく、上げたらそれをおろす→かくを意識
- 背泳ぎで身体の軌道を意識する。腕の方へ身体が持っていかれたままにしないで、体幹を意識する。腕をかく時も体幹を意識する(体幹の安定化)
- 背泳ぎはリカバリーを先にする。入水を意識することで、エントリーがしっかりできるので最初から水がかける→水を叩くイメージ
- 呼吸のタイミング。自分に合った呼吸のタイミングを決める。フィニッシュに合わせるといい。呼吸のタイミングが決まっていないと体もぶれやすい
- 背泳ぎでの手と足のタイミング。両手を合わせるのではなく、片手片足などで意識するとリズムが掴みやすい。自分のタイミング・リズムを見つけること
- キックの強弱について。フリーと違いキックの強さは常に一緒ではなく、やりやすい場所がある。タイミングがあっている方を強く蹴り上げる。合わない方は弱くていい
- 背泳ぎでの指の使い方について。入水時は親指、かくときは小指を意識。かく動作にも余裕を持つとスムーズな動きを出せる
- 入水時の注意点。腕に意識し過ぎないで脇を意識した方が身体のぶれも少なくなる。脇を広げる脇を閉じるなど。
- 背泳ぎの姿勢について。背泳ぎの場合は真っすぐよりも斜め、やや足が沈む姿勢の方が正しい。なぜなら足が少し沈まないと水をけれないから。その時顎の位置もポイントで、顎が上がりすぎないように注意すること
バタフライで速く泳ぐコツ
バタフライ(バッタ)で速く泳ぐために意識すべきポイントはどんなところでしょうか?
骨盤、腰、上半身・手の使い方のポイントをご覧ください。
- バタフライは腰を意識する。安定するポイントがないと推進力はでない(下の骨盤と関係)
- バタフライは骨盤を固定するのが大切。骨盤が動き過ぎると上下動が大きくなるので、無駄な動きとなる。そこでキックはお尻をしめることを意識するとスムーズなラインとなる。
- バタフライでの太ももの動かし方。ただ蹴るよりも絞る(回旋するイメージ)ことをした方がスムーズな動きとなる。
- バッタでのキックの注意点。水の下のほうで意識すると、しっかりけれる。水上に出ない意識
- バタフライでの顎の使い方。呼吸時に顎を引いたままだとキックがしっかり決まっていないことが多い。また顎を出すこと(水面と並行)でスムーズな腕の動きにつながる
- バタフライでの手の使い方。手の甲を当てる事を意識する事で肘が開くのを防止する。するとコンパクトになりつまり感をなくせる
- バタフライ時の目線の方向。第二キック後は出来るだけ遠くを見ることで身体の伸びを出す。
- バタフライでの頭の動かし方。手を前にきた時に合わせて頭を下げる。あまり頭を下げる意識が強いと腕に負担がかかりスムーズな動き(過度な身体の上下の動き)が出来なくなる。腕で耳を挟むイメージがいい。
- バタフライでの呼吸のタイミング。手が入水→頭を先に出す→水をかくというイメージで行うことで呼吸時に手をスムーズに動かせる
- バタフライでの指の使い方。手が入水したら小指を意識する事でいいかきができる。身体に近いところをかける。
水泳のターンでしっかり蹴るコツ
水泳でいいターンを決めるコツは総じて「慌てて蹴らない」事が大切です。
ターン時に次を意識するあまりしっかり蹴れていないことが多いわけですね。特に浮き上がりが早い人は注意が必要で、踵を壁にしっかり付けるイメージをもちましょう。
自由形でのターンのコツ
Tラインを意識してしっかり蹴る。壁との距離に気を付ける。近づきすぎない事。
平泳ぎでのキックのコツ
手がついて足が踵までついてからしっかりターン。早く早くを意識するあまりつま先蹴りにならないように。
背泳ぎでのキックのコツ
踵までしかっりついたあと、バサロに行くため軽く深めを意識するといい。
バタフライでのキックのコツ
手がついてすぎに身体を起こすのではなく、脚がしっかりついてからターンを行う。
陸上でのトレーニングの紹介
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ドライランドトレーニングとは違い、試合前や練習前の補強として股関節を中心とした運動を紹介されています。
- 股関節のエクササイズ 前:仰向けで膝を伸ばしたまま足を前から上げる動作を繰り返す。
- 股関節のエクササイズ サイド:横向きで膝の伸ばしたまま横から足を挙げてエクササイズを行う。
- 股関節のエクササイズ 後ろ:うつ伏せで足を伸ばした姿勢(平泳ぎの足の形)から足を上へ上げる。お尻を意識すること
- 股関節のエクササイズ 回旋:を膝のはさみ、膝を内側・外側に捻る動き
- 股割り+肩入れ:股割りの姿勢から目線は変えずに肩を内側に捻る練習
おわりに
僕は森選手のDVDで各泳法で速く泳ぐコツを学びましたが、とても参考になりました。
森選手の解説はわかりやすいく、水中の映像と解説がある為かなり動きがイメージしやすいと言えます。
自分に足りないポイントを確認し繰り返しチェックする事でタイムの短縮につながりますし、指導者側からすればより具体的な指導ができるでしょう。
また経験がないのにも関わらず顧問や指導者に任命されてしまった方も勉強することで具体的なアドバイスをすることができるかと思います。
水泳で泳ぐスピードを上げたい、コツをつかみたいという方におすすめです。
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