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転倒や直接の打撲で怪我をしやすい、肩の上の部分のケガである肩鎖関節損傷についての解説になります。

転倒して

  • 腕を上げようとすると痛みがある
  • 肩の上のところが出っ張っている

などの症状がある場合は肩鎖関節損傷の可能性があります。

ケガの程度により処置の仕方が異なりますので、どのぐらいのケガか見極めて治療・リハビリを行いましょう。

 

 

肩鎖関節損傷とは

肩鎖関節について

肩鎖関節損傷について

鎖骨と肩甲骨の関節部を肩鎖関節(けんさかんせつ)と呼び、その部分のケガを肩鎖関節損傷と呼びます。

肩鎖関節は腕を動かす時に腕や肩甲骨とバランスをとり肩の運動をスムーズにする働きがあります。

通常は靭帯で補強されていますが、その靭帯の損傷により肩鎖関節が脱臼してしまう事もあるので簡単に考えてはいけません。体表からすぐのところにあるので、意外とケガが多いんですよね。

ケガの程度により大きく三段階に分類されます。その分類によって手術をすべきかテーピングなどの固定をすべきかなど、治療方針が変わってきます。

Ⅰ度:靭帯の微小な断裂 関節は安定してる

Ⅱ度:靭帯の部分断裂 関節は不安定

Ⅲ度:靭帯の完全断裂 関節は脱臼している

 

 

肩鎖関節損傷の症状

肩鎖関節は肩関節の動作で一緒に動くので、腕を動かす時に運動痛が出現します。

ケガの程度により違ってきますが圧痛(押しての痛み)は上記の三段階すべてで見られ、Ⅱ度、Ⅲ度では安静時痛といって何もしていない状態でもジンジンと痛みます。

特にⅢ度の痛みは強いです。

 

 

肩鎖関節損傷の原因

肩鎖関節のケガの原因は

  • 肩からの転倒、腕を伸ばしての転倒
  • 肩甲骨にピンポイントの上からの強い圧力

の2点がほとんどで、基本的には転倒が多いです。

 

 

肩鎖関節損傷がスポーツ

 

柔道、ラグビーなど接触があり、激しいスポーツに多いです。

ただ転び方によってはどのスポーツで起こってもおかしくはありませんね。

 

肩鎖関節損傷の診断ポイント

肩鎖関節は治療方針を決めるにあたって、レントゲン検査が有効です。ただレントゲンでⅢ度損傷は診断できますが、Ⅰ度・Ⅱ度はレントゲンだけではわからない事がほとんどです。

ですので圧痛や本人の顔色からⅠ度とⅡ度は判断しますが、Ⅰ度は比較的症状が軽いので、下記のテストが陰性で痛みが強い場合はⅡ度と判断してもよいでしょう。

陰性:テストをして症状がでないこと

 

肩鎖関節損傷のテスト、ピアノキーサインについて

簡単な徒手検査としてピアノキーサインを確認します。

鎖骨の端を上から押した際に沈み、手を放した際に沈んだ部分が浮かび上がったら陽性となります。これはピアノの鍵盤を押した際の反応に似ているのでピアノキーサインと呼ばれます。

また肩関節の運動痛がある場合、鎖骨を押さえた状態で運動痛があるか確認します。

鎖骨を安定させた状態で痛みがない場合、肩鎖関節損傷が疑われます。

 

 

肩鎖関節損傷の治療や通院について

 

 

ケガの程度により治療方法は違ってきます。

軽度の場合は固定具やテーピングで様子をみますが、Ⅲ度になると固定期間もそれなりにかかり固定時のストレスが強くなるため、手術をする事もあります。

また手術をしないにしても固定は大きなストレスとなりますので、ある程度の関節のゆるさは黙認し、その分早期に機能訓練(リハビリ)を行うこともあるでしょう。

もちろんきちんと固定をするという選択肢もあります。これは患者さん次第なので「ゆるみが出るのを理解して、固定期間など治療を短くするか」「しっかり固定をしてゆるみは極力出さない方向にするか(ただし治療に100%はないので、それでもゆるみがでる可能性はある)」を選ぶことになることもあります。

 

通院に関しては鎖骨の浮き上がりがないようでしたら、整骨院でよいでしょう。

鎖骨が反対の方と比べ上に出ていて痛みが強い場合、手術の可能際もあるため治療施設がある整形外科をおすすめします。

 

 

肩鎖関節にゆるみがでる問題点

これは肩鎖関節に限らずですが、関節にゆるみがでると以下のような問題点が出てきます。

  1. 将来的に変形しやすい
  2. 炎症が起こりやすい
  3. 周りの筋肉がはりやすい
  4. 動きがどことなく悪い

特に現役で続ける上で2と3と4は問題になる事が多く、不都合な事が多いでしょう。

1に関してはすぐにどうこうという問題ではないので、気にする必要はありません。

どのぐらい問題が出るか人それぞれですが、固定期間など治療を決める際はゆるみが出る事を理解しておきましょう。

 

肩鎖関節損傷のリハビリ

肩鎖関節損傷の治療からリハビリの流れの目安です。参考どうぞ。

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Ⅰ度損傷

初期:アイシングを行い、痛みの管理に重点をおきます。 受傷から1週間程

中期:固定を除去し徐々に可動域訓練を始めます。受傷後2~3週間で痛みが取れ、可動域も保たれていればよいでしょう。

後期:痛みがなく可動域があればコンタクトスポーツ以外は復帰です。

 

コンタクトスポーツはそこから1~2週間ほどかけ筋トレなどを行います。

コンタクトなど肩に強い負荷がかかなければ通常メニューを開始してもよいでしょう。

 

Ⅱ度損傷

初期:Ⅰ度とほぼ同様です。

中期:Ⅰ度より時間をかけます。受傷後2週間より関節運動がないトレーニングを軽く行います(等尺性運動

後期:4週以降筋トレをはじめ、あとはⅠ度と同様に段階的に復帰していきます。

 

この時正しい処置(固定をしなかったり、早期の運動)によりⅢ度へ移行する事もあるようですので、注意しましょう。

 

Ⅲ度損傷

手術ではない場合になります。

初期は痛みの管理をしっかり行いますが、その後はできるだけ痛みと相談し筋トレを行います。

トレーニングを行いつつ痛みが治まってきましたら、Ⅰ度、Ⅱ度と同様に段階的に復帰をします。

この時肩鎖関節は完全に元に戻っていなく、鎖骨が浮いています。

将来的に痛みとなることが考えられます。

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肩鎖関節損傷のテーピング

Ⅱ度、Ⅲ度の場合は関節の安定化を図る必要があります。

そのためテーピングを行いますが、テーピング交換時などに鎖骨が上に飛び出てしまうとせっかくの固定の効果が減りますので、テーピング交換時などは常に鎖骨を押さえておく必要があります。

やり方は鎖骨遠位部にホワイトテープで上から圧迫していきます。

貼る角度を三回程変えて上から強く押さえる様に固定しましょう。

鎖骨の部分に綿花などをあてることで圧迫力を強める事が出来ます。

肩鎖関節のテーピングについて

肩鎖関節のテーピングについて

結構痛いですし、テーピングによるかぶれにも気をつけなければいけません。

必ず圧迫を加える様に貼るようにしましょう。

 

テーピングの種類については下記をご覧ください。

「テーピングの選び方とおすすめのテーピング」

 

肩鎖関節損傷のサポーター

テーピングと併用する事で効果が出るサポーターになります。

患部をしっかり圧迫しましょう。

上肢の重さを軽減し、患部を圧迫できるので、初期にはお勧めです。

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復帰の際、不安であればこのタイプのサポーターの使用も考慮しましょう。

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さいごに

肩鎖関節の損傷は程度によりその後の処置が大きく異なりますので、初期の見極めが大切です。

またⅢ度の場合は手術も選択肢に入りますので、担当の先生とよく相談することをすすめます。

 

以上で「肩からの転倒による肩の上の痛みの原因、肩鎖関節損傷」の説明を終わりにします。

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