身体の構造上、関節にはそれぞれ役割があります。ここではその中でもスタビリティ(安定性)とモビリティ(運動性)の観点から解説していきたいと思います。
スタビリティ・モビリティを理解する事はトレーニングやエクササイズでそれらを意識することで、スポーツでの障害や外傷のリスクを減らすことが出来ます。
とても簡単に書いてありますので、ご覧ください。
スタビリティ関節・モビリティ関節について
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基本的にスタビリティ関節・モビリティ関節を話す時は地面に近い部位から話します。
と言うのは、基本的に荷重がかかる順番で話さなければ意味がないからです。
なぜなら足部に体重が乗り切る前に膝に体重が乗り切る事はないですし、
野球などの投球動作でも肩関節が動く前に手関節で投げるわけにはいかないですからね。
また比較的大きな関節に限りますが、身体を下からモビリティ関節とスタビリティ関節が交互に構成されます。
スタビリティ関節の次にまたスタビリティ関節となると動くのが窮屈になりますし、モビリティ関節の次にモビリティ関節となると安定感がなくなるからです。
スタビリティ関節について
スタビリティ関節の特徴の解説になります。
<スタビリティ関節とは>
スタビリティ関節は関節の中でも安定性に特化した関節になります。
<役割>
身体を動かす上でモビリティ関節や末梢部の筋肉の動きを支える役割があります。
<主な関節>
足部、膝関節、骨盤・腰椎、肩甲骨、頸椎(一部)、肘関節、
モビリティ関節について
モビリティ関節の解説になります。
<モビリティ関節とは>
モビリティ関節は関節の中でも運動性に特化した関節になります。
<役割>
身体を動かすことを役割とします。
<主な関節>
足関節、股関節、胸椎、肩関節、頸椎(一部)、手関節
ケガをしやすいパターンの例
スタビリティ・モビリティ関節の構造を無視したトレーニングやエクササイズ、練習はケガを引き起こしやすくなります。
ある程度パターン化されているので確認しましょう。
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①スタビリティ関節のモビリティ関節化
スタビリティ関節にモビリティを必要以上に要求すると障害につながります。
本来安定に働くべきパーツに動きを要求するのですから、当然のことです。
例)
体幹部の可動域を確保する為に腰部を中心にストレッチする。
腰部はスタビリティ関節なので、必要以上に可動域を得ようとすると障害につながります。
腰椎分離症など。
②モビリティ関節のモビリティ不足
筋肉の柔軟性不足によりモビリティ関節が正しく動かないことで、それに関連する他の筋肉や関節に悪影響を与えます。
例)
肩周囲の過剰な筋トレによりアウターが発達し過ぎて可動域が低下。
結果、投球時正確なコックアップができずに肩峰下インピンジメント症候群などの野球肩に陥る。
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さいごに
身体のパーツにはそれぞれメインの機能があります。
中でも、スタビリティ(安定性)とモビリティ(運動性)という両端にある機能を身体にマッチさせず、それを無視したトレーニングやエクササイズを行い続けるとスポーツ障害を引き起こします。
腰部に過剰に可動性を求めてはいけませんし、股関節の可動性が低下していればその上下のスタビリティ関節に負担がかかります。
きちんと目的をもってトレーニングをしましょう。
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主に治療家・セラピスト向けになりますが、より具体的なアプローチポイントとして管理人の考え方を練り込んだ内容をお伝えします。表では書いていない内容としてセラピスト目線のアプローチ方法や専門用語を使った解説がメインとなりますので、経験者の意見が聞きたい・幅広い知識が知りたいという人におすすめです。
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