相手と対峙して手を使う競技、ラグビーや柔道などは手の指の腱を痛めてしまうことがあります。
症状によっては指を握れなくなったりと大きな問題となるので注意が必要です。
今回はそんな手や指を曲げる筋肉である屈筋腱損傷について書いていきたいと思います。
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目次[表示]
指の屈筋腱とは?
手や指の筋肉は大きく分けて2つあります。
曲げる筋肉群である屈筋群か、反らせる筋肉群である伸筋群かです。
屈筋は手や指の様々な所について、指先を曲げたり、根元から曲げたたりします。
屈筋に対して伸筋が強いと握る力が落ち、伸筋に対し屈筋が強いと反らせるのが弱くなりますが、日常生活で指は曲げる事の方が圧倒的に多いので基本的には屈筋が強いと言えます。
伸筋の損傷はマレットフィンガーが有名です。
深指屈筋と浅指屈筋について
深指屈筋はDIP関節と呼ばれる爪に近い関節を曲げます。
浅指屈筋はPIP関節と呼ばれる爪に遠い方の関節を曲げます。
指の屈筋腱損傷の原因
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スポーツで多いのは握った状態から無理に反らされた場合に起こりやすいと言えます。
柔道で胴着を握ったけど振り払われた。
ラグビーやアメフトで指がジャージに引っ掛かって伸ばされたなどです。
ジャージに引っ掛かって受傷する事が多いので ジャージ損傷 と呼ばれる事もあります。
この場合多くは重症となります。
また握り過ぎて握力が出ない状態は屈筋腱損傷とまでは行かなくても屈筋腱の機能が落ちていると言えるでしょう。
指の屈筋腱損傷の症状
ケガをした腱の屈曲(曲げる動き)が出来なくなります。
深指屈筋なら①
深指屈筋と浅指屈筋なら①と②
がそれぞれ曲げる事が出来なくなります。
神経や血管の損傷も合併する事が多いので注意が必要ですね。
手の力を抜いて他の指よりも曲がっていなかったら、この怪我を疑いましょう。
(通常力を抜いたら指は軽く曲がる)
屈筋腱損傷の治療
損傷の程度により治療方法が事なります。
手術後は手と指を曲げた状態で固定を行い、できるだけ早めに動かすリハビリを行います。
固定の目安は4週間程度です。
ジャージ損傷の場合は断裂していることも少なくないので、断裂した部分を骨にくっつける手術が行われます。
一過性のものであれば前腕の屈筋群を、特に肘周りを緩める事で早期回復を目指します。
くれぐれも受傷と同じ状況を行わないように注意しましょう。
基本的に翌日または翌々日に改善方向にあれば大きな心配はいらないでしょう。
断裂などがあった場合、曲がる角度は翌日でも回復しませんので。
おわりに
屈筋腱損傷は比較的珍しいケガと言えます。スポーツ人口が多いスポーツで起こるのでそう感じるのかもしれません。
しかし一時的に力が入らないなどの状況は多少なりとも経験するかもしれないので 何をしかたのか をよく思い出し慌てずに対処しましょう。
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