オーバートレーニング症候群は知識がないとただ単に根性が入ってないと勘違いしてみてしまう事がります。
オーバートレーニング症候群の原因や症状、治療方法や予防に必要な事をご覧下さい。
くれぐれも根性とか言って追い込ませない様にして下さいね。
そもそもオーバートレーニング症候群とは
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オーバートレーニングやオーバーワークという言葉を聞いた事がある人は多いかと思います。
これらは基本的に1度だけか少ない回数の練習で使われる言葉です。
しかしオーバートレーニング症候群はオーバートレーニングが積み重なり、体の疲労が抜けない状況により体の広い範囲で痛みや重だるさなどの体調不良を訴えるスポーツ障害になります。
また人によってはメンタルへの影響も出てしまったり、オーバートレーニング症候群で引退するプロ選手もいるため軽く考える事はいけない問題です。
オーバートレーニング症候群の原因
オーバートレーニング症候群は上記でも触れた通り、オーバートレーニングの状況が当たり前の様に続く事が原因となります。
過度な練習。練習と休息のバランスが崩れているとなりやすいと言えます。
しかし日本人はまじめでトレーニングを休むことに罪悪感や不安を持つ傾向があり、うまく身体を休ませることができない事がそもそもの大きな原因と言えるでしょう。
”結果を出さなきゃ”、”休んだら抜かされる”などの心理的要因がかなり大きいと言えます。
- 大きすぎるトレーニング負荷が継続される
- トレーニング負荷が急激に増加
- 試合スケジュールが過密
- 休息が不十分
- 栄養が不十分
- 学校、勉強、日常生活での過剰なストレス
- 風邪などの病気で体力が戻ってこない状態での過度な運動 など
オーバートレーニング症候群の症状
オーバートレーニング症候群は全身の重だるさ、広範囲の筋肉の痛み、疲労感が長く続くなど局所ではなく全身に生じやすいと言えます。
特に朝の目覚めですっきりしない感じや、休んだ感じがしないなど本来休息したあとなのに疲労感が取れていないと注意が必要です。
上記の結果、実際に身体に現れるのはパフォーマンスの低下やタイムの低下などが起こります。
更に長期化した場合は疲労感以外に動悸、めまい、下痢・便秘、いらだり、うつ状態など多様な症状が出てきます。
オーバートレーニング症候群と気づかないで様々な診療科を渡り歩く事もあるようです。
簡単なまとめ
軽度:ジョギング程度の軽い運動は可能。日常生活の影響は少ない。
中等度:ジョギング程度の軽運動も困難。日常生活でも疲労感を感じる事があり、腹痛、頭痛、筋肉痛なども感じる
重度:日常生活での疲労症状が強く、メンタルにも影響。不眠が必発しうつ状態に近くなり、練習意欲もなくなる。
オーバートレーニング症候群とストレス
オーバートレーニング症候群の症状が出る前に普通はどこかで過労が続いています。
しかしそれを過労と感じられない場合があり、それは大きな問題となります。
”やるべきことが多く休まなくてはいけないけど休めない”、”最近調子が良いから無理をしているけど気づけない”など身体の状態に目を向けれない状態を危険と言えます。
その状態が続くと気は張ってしまい神経的にも休まる事ができません。交感神経が優位になっている状態ですね。
■交感神経は主に身体を動かす時に働く神経で血流を増やす。
■副交感神経は主にリラックスする時に働く神経で、食べ物の消化など内臓への影響も強い。
つまり身体を動かしてばかりいるとリラックスする事が苦手になり、常に気を張っていなくてはいけなくなります。内臓へ働く副交感神経が働きにくくなるので、食べ物の消化にも問題が起こるわけですね。
体は休まらないとストレスが溜まりますのでストレスを除去しなくてないけません。しかしストレスの除去にも限界があります。
その限界を超えると自律神経に問題が起こり、動悸やうつ症状などにつながります。
オーバートレーニング症候群の治療
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まずはオーバートレーニング症候群か確かめる必要があります。貧血や肝機能の状態を確認し、更に最近の練習量や精神的な状態を分析する必要でしょう。
そして他に問題がなかったとしたら本格的にオーバートレーニング症候群の治療に入ります(オーバートレーニング症候群を知らないドクターに当たってしまったらどうしてもないですが・・・)
治療の基本はとにかく休むこととリラックスする事です。
と言うか、練習しても身にならないのは本人が分かっているでしょう。その状態で練習してもしかたがないですからね。
休む勇気が必要です。
その後、朝の寝覚めですっきり感が続くようになったら軽い運動から始めましょう。焦って負荷を上げてはいけません。ぶりかえしたらどうしようもないですからね。運動量は慎重に調整しましょう。
不眠や不安感が強いなどうつ症状がある場合は心療内科などの受診も有効です。投薬が必要になる事もあります。
心療内科は決して恥ずかしいものではありません。捻挫して整形外科にいくのと変わらないですよ。
また、どうしても休めない方はプールで浮くだけ行って下さい。リラックスしてぷかぷかするだけです。
でもできれば完全休養がいいでしょう。
一時的なものだと上記の様に数日で休息で疲労感は抜けますが身体の機能やパフォーマンスは戻ってきません。症状が軽くても回復には数週間、重症になると数ヶ月かかることもあります。
そして休養し状態が良くなったら下記の改善方法などを参考に再発を防ぐ努力を必ず行って下さい。
根本的な改善ができないと繰り返してしまいます。
オーバートレーニング症候群は単なる疲労ではありませんよ。
オーバートレーニング症候群の改善方法
一度治療により治っても同じことを繰り返せばまた発症するリスクはあります。そこでメンタルへの意識づけが必要になります。
多くの人は身体を動かす、負荷をかけることをトレーニングと感じるかもしれませんが、それは間違いです。
いいですか。”休息”もトレーニングです。
身体を休めて次のトレーニングへ挑む身体を作るトレーニングこそ休息です。
これを認識する事がオーバートレーニング症候群の改善方法の一歩目と言えます。
またスポーツ以外の趣味もおすすめです。
精神的にリラックスできるヨガ(ヨガがスポーツと分類しないわけではないです)や自分を見つめなおす座禅などもいいでしょう。
管理人的には夜に入る露天風呂は最高です。
自分の自分の為の時間を作るといいですね。
オーバートレーニング症候群の予防
オーバートレーニング症候群の予防に日記・日誌が有効です。
毎日どのぐらいトレーニングをしたか。それに対して休む時間は取れているか、睡眠時間は?
今日の精神状況は5段階で評価するとどうか?悪い日が続いていないか?
最近嫌な事が多くないか?嫌と感じる事が多くなっていないか?
寝起きの心拍数、血圧などの数字を用いるのもいいでしょう。
これらを他人の目で見る事が出来るのが日記です。
部員が多いならば毎日誰が書いたかわからないように(字でばれてしまう事もあるけど問題ないでしょう)シャッフルし、他の選手がそれを見てチェックする。
”あれ?こいつ最近嫌な事が多いのかな?”、”疲れがたまってそうだ”
そしてそれを数字で評価します。10段階でもいいでしょう。基準はそれぞれが決めればいいですね。
複数の生徒が何日間か何週間、悪い評価を付けた場合、監督やコーチ、顧問と面談するなど大人が配慮する事です。
最初から大人が全部評価してもいいですが、時間的にかなり厳しいでしょうし「自分で自分を見直す」、「他の人をみる目」を養う為にも自分たちに行わせることが重要と私は考えます。
競技レベルが上がっても自分を見つめなおすためにも日誌は有効だと思います。
トレーナーにみてもらってもいいですね。
オーバートレーニング症候群は自分で気が付きにくい点も問題になるため、他からの目線が大切になります。
おわりに
オーバートレーニング症候群は真面目な人・向上心が高い人ほどなるスポーツ障害と言えます。
それゆえに結果が出ないとみている方も辛くなることもあるでしょう。あんなに練習しているのに・・・
または逆もあるかもしれませんね。あんなに練習しているのになぜ走れないんだ!
これは指導者のレベルが低すぎるのであってはならない事ですが。
そんな時は治療する立場の人や心を開けるコーチなどに相談してみましょう。
きっと味方になってくれるはずです。
話を聞いて欲しい。そんな人は「お問い合わせ」からお気軽にどうぞ。
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