私の周りでもたびたび聞かれる話に子供の運動能力の話があります。
みなさんも聞いた事があるでしょう。
“最近の子供は運動能力が低い”、“上手に転ぶこともできない”
よく聞く言葉です。しかし実際そうでしょうか?
私は以前から疑問に思ってました。
確かに目を疑うような子供もいれば、目を見張る子供もいるのも事実です。
ならどっちなんだと思い調べました。
わかり易くまとめましたのでご覧ください。
スポーツテストの具体的な数字とは
年代ごとにスポーツテストの結果をまとめました。
過去のテストでは行っていないテストもありましたので、多少ずらして掲載しますね。
S40、S60、H20と約20年ごとにまとめました。
中には実施していないテストもありましたが、そこは臨機応変に対応させていただいています。
握力の比較
握力は40年で大きな変化はないようです。
外で鉄棒や木登り等が減っても、野球やテニスなどのラケット競技の発展によるものでしょうか。
50m走の比較
40年前と比べてやや右肩下がりですね。
これは全体的に外で遊ぶ機会が減ったからでしょうか。
持久走の比較
これは男女で差がありますね。
男は低下、女は上昇です。
20mシャトルランの比較
これは知らない方もいるかと思いますが、20mの距離を段々早くなるリズムに合わせて往復し、その回数により点数が与えられます。
これは10年間で上昇していますね。平均で5回程でしょうか。
立ち幅跳びの比較
低学年では低下がみられますが、それ以降では大きな変化はないといえるでしょう。
ソフトボール投げの比較
全体的に低下していますね。
全体的に物を投げる習慣がなくなっているのが背景でしょうか。
ハンドボール投げの比較
これも全体的にはっきりと低下していますね。
ちなみにソフトボール投げとハンドボール投げは名前の通りにボールに違いがあります。
上体起こしの比較
これも最近のテストなんですね。
全体的に上昇しています。
長座体前屈の比較
柔軟性のテストですが、これはやや上昇傾向ですね。
個人的にこれはズルがでいるので正確な数字ではないと思っています。
反復横飛びの比較
これは上昇傾向ですね。
20mシャトルランと同様、いい伸びでしょう。
合計点の比較
40年前の合計点がないため10年間の伸び率ですが、全体的に上昇傾向にあります。
スポーツテストの比較まとめ
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握力 →↓
50m走 ↓
持久走 →↑
20mシャトルラン ↑
立ち幅跳び ↓
ソフトボール投げ ↓
ハンドボール投げ ↓
上体起こし ↑
長座体前屈 ↑
反復横飛び ↑
合計 ↑
合計点は上昇傾向ですが、40年前との比較が全てできませんので必ずしもそう言えないのが何とも言えませんね。
全体的に見ますと単純な瞬発系は低下傾向だが、他の種目は上昇傾向にあると言えます。
反復横飛びは純粋な瞬発系と言えるかなんとも言えませんからね。
しかし平均してみますと大きな上下はないと言えるでしょう。
そして何より上のデータを見てもらうとわかりますが、スポーツテストの内容がある程度まとまったのが意外と近年なんですよね。
つまりこの記事を作っておいてなんですが、スポーツテストでは子供の運動能力の低下・向上は必ずしもわからないのです。
という事はですよ。実際私たちが感じてる「最近の子供は運動ができない」は想像であり、子供たちにとって失礼な思い込みなんです。
でも実際運動できない子ども増えてない?確かにそれも否定はできない・・・
これは個人的な意見ですが、考察をご覧ください。
スポーツテストの考察
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数字を見てもらうとわかりますように、合計点では大きな変化はありませんし、実際に若くして世界と戦える子も増えています。
それでも最近の子は運動能力が低いというニュアンスの言葉はよく聞かれますし、実際それは否定できないと思います。
しかしそれには実は理由があって、それは「平均すると上がっているが、上と下の差が激しい」ではないかと考えています。スポーツテストの結果は平均点ですからね。
これは塾や習い事に時間を割く子供が多い反面、様々なスポーツクラブの進出により運動に励む子供が多いのも事実だと思います。
それを背景に運動能力の差というのが生まれているのではないかと考えます。
では改善方法はあるのでしょうか
子どもの運動能力の改善方法
これは難しい問題です。なぜなら必ずしもみんなが運動能力の改善を求めてるのかという問題があるからです。また、親と子供の求めているものの違いもあるかと思います。
実際親の指示で塾や習い事漬けの子供もいるでしょう。
しかしそれでも能力を上げたいと考える方へアドバイスです。
1つ目「子供のケガを恐れない」
今では"あれは危ない"、"これはだめ"
この考えではいつまでたっても子供は伸びません。
子どもなら転倒して手を骨折することもあります。
私も小学生のころ、自転車でスピードをメチャクチャ出した中ブレーキをフロントのみにかけてしまい、前のめりになり頭から転倒した事があります。
やった時はビックリして痛みもありましたが、少しして「うまくやれば一回転できるかも」とか考えていました。
子どもは親が思っている以上にタフだと思います。
2つ目「小さいころ程、様々な感覚を」
これはクラブ活動や習い事と言った決められた枠ではなく、木に登ったり、素足で走ったりという自然な感覚からの入力が大事になります。
海の砂は走りにくい。木を登るのには靴では難しい。では足の指を使おう。
高いところからのジャンプの着地は足がピーンとなる。
転がるように着地したら痛くない。ショックを吸収するように足をうまく曲げていけば楽だぞ。
これらの入力により子供たちは自然と動きを身に付けます。
実際治療をしてても簡単な動きもできなという事はとても多いです。
子どもたちの動きを私たち大人が怖がって抑制し、結果能力を出せないのでは話にならないと私は考えます。
しかし上記の問題は割と簡単に解決できそうですが、大きな問題点があります
運動能力を上げる為に立ちはだかる大きな問題点
それは「運動する場所をみつける」ことです。
現代で悲しい問題です。変質者の問題もありますので子供だけでは不安という親も多いでしょう。
実はこれは背景に近隣住人とのコミュニケーションの低下があります。
隣に誰が住んでいるかはもちろん、あの人の家はどこ。公園で遊んでいれば知っている大人がいるという状況が低下しているのも問題かと思います。
都会になるほど顕著でしょう。
近隣とのコミュニケーションや有償の運動スペースを使う事で改善しましょう。
あとは純粋に大人達が子供の運動をみることですね。スポーツジムはこれに当てはまりますが、それは室内の特定の動きの場合が多いです。トータルサポートでは外での動きにかないません。
しかし大人達も忙しい。ですから本来は仕事と言わなくても賃金を発生させるのが手っ取り早いのではと思っています。
色々と課題はありますがね。まだまだ私の中でも完成には程遠いです。
さいごに
現在は子供の数も少なくなっていますのでそれだけに運動能力の低下がより目につくのかもしれませんね。
実際、低下した方だけではなく上昇した方へも目を向けると、子供たちの活躍にワクワクでいるのではないかと思います。
子どもの何かを変えたのならば大人が変わるべきです。
具体的な数字を用いてまとめましたがいかがでしたでしょか。
もし少しでも参考になりましたら、「シェア」や「いいね」などを頂けると非常に嬉しく思います。よろしくお願いします。
ご意見やご希望等もありましたら「お問合せ」よりどうぞ。
以上で「最近の子供は体力なくて運動音痴?スポーツテストの結果まとめ」を終わりにします。
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