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スポーツでの鎖骨骨折について。治療や対処方法、復帰の目安は?

接触があるスポーツでは不意にバランスを崩しての肩からの転倒や、直接鎖骨をぶつけることで骨折してしますことがあります。

今回はそんな鎖骨骨折の症状や治療方法、復帰の目安などをまとめました。

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鎖骨とは

鎖骨とは体と腕を骨で結ぶ唯一の骨で、胸の上にある、クランク状の骨になります。

骨自体は画像のように偏平で、それほど強くはありません。って画像だと角度的に扁平に見えませんね・・・実際は円柱状ではありません。

外からも簡単に触れることができるので、意外と骨折しやすいののが特徴です。

 

 

鎖骨骨折について

肩関節周囲の骨折で多いのがこの鎖骨骨折です。多くは骨の真ん中で折れることが多く、外側(腕寄り)でも折れることがあります。

真ん中はクランク状の構造により力が分散されて折れやすく、外側は直接ぶつけることで骨折しやすいといえます。

↑鎖骨が折れやすいところ

骨折のパターンとしては「パキッ」と完全に折れるが「ぐにゃ」と曲がって折れるのが多く、曲がって折れるのは子供に多いですね。

 

また外側1/3で折れると肩鎖関節脱臼と症状が似ていることもあり、判別が必要となります。脱臼と骨折では対処方法が異なるので注意が必要ですね。

 

 

鎖骨骨折の原因

鎖骨が折れる原因は大きく分けて2つです。

転倒時手をついた衝撃が鎖骨まで響いて折れる介達外力か、鎖骨を直接ぶつける直達外力となります。

直達外力は多くの場合、肩からの転倒で生じます(90%以上)。またかかと落としや接触などの激しいコンタクトスポーツで生じる可能性もあります。

 

中には交通事故や手をついての骨折もありますが、少数でしょう。

 

 

鎖骨骨折の症状

鎖骨は皮ふのすぐ下にあるので、触るとボコッとした出っ張りを感じることができ、そこに痛みがあります。

腕を上げるときの痛みもはっきりしていて、症状はとても強くでます。

 

また子供の場合は肘内障や他の骨折との判断として脇の下から抱えるようにすると痛みを強く訴えます。これは鎖骨に負担が強くかかる為ですね。

 

 

鎖骨骨折の現場での対処

アイシングと三角巾で安静にし、病院へ行きましょう。アイシングに関しては当たって痛みが強い場合は無理にしなくても構いません。

背中を丸めると骨のズレが大きくなるので、出来るだけ胸を張っておくのがポイントです。

仰向けになり、背中にタオルなどを入れるといいでしょう。

 

 

鎖骨骨折の治療

基本的に最初に段階でズレが少なければ後からズレるケースは少ないとされていますが、日常生活の不良姿勢は悪化させる原因になるので注意です。

基本的に手術よりも保存療法の方が骨が治るのに必要な仮骨が出やすく、偽関節も少ないとされています。

鎖骨骨折は胸を張るポジションが取れるのかが大切なポイントとなるので、胸を開くような固定具である、クラビクルバンドを使う必要があります。

やり方は自分では難しいですが、腰に手を当てて出来るだけ胸をはりバンドをしましょう。

成人で6週前後、子供で3週間前後固定をします。

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手術の場合は社会復帰を早く望む場合や、血管や神経の合併症などの問題がある場合に行われます。

鎖骨骨折はレントゲンを撮らなくても簡単にわかる骨折ですが、ズレ方や折れ方により手術をするか決まるので、正確に把握するためにレントゲンが撮れるクリニックや病院へ行くほうが無難です。

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鎖骨骨折の固定での注意点

クラビクルバンドをする鎖骨骨折の注意点として、ズレないために固定を強くすることで脇の下や首回りで神経が圧迫され手や腕に痺れや痛み出てくることです。

これは固定がきつい可能性があるので、強さを変えて固定をしましょう。

 

 

鎖骨骨折で手術を考慮する場合

基本的にズレがあっても元の位置に戻す整復ができ、そのポジションがキープできれば手術する必要はないとされています。目安として骨同士が1/2以上かみあっていることとされています。

逆に下記の場合によっては手術を考慮します。

  1. 折れた骨が3つに割れている
  2. 整復ができない
  3. 皮ふを突き破って出血がある

 

ただ手術もやり方次第では治りが悪いって例も見てきたので注意が必要です。と言ってもどうしようもないのですが…

鎖骨外側の骨折も手術が多いでしょう。

 

 

鎖骨骨折のリハビリ

鎖骨は腕の動きと強く関連して動くので、仮骨と呼ばれる骨の糊が出来るまでは腕を上げたりはおすすめしません。

仮骨の目安は人によりますが2〜5週で見られ、子供は2~3週間とやはり早いです。

肩の動きに問題がない場合、肩自体のリハビリは必要とされないこともありますがチェックは必要となります。

手術の必要がない骨折は仮骨の出始めぐらいから腕を使わない足のトレーニングをはじめます。但しランニングは腕を使うのでだめです。

心肺機能は負担が少ないエルゴメーターを使い高めましょう。

肩をあまり使わない競技や転倒のない競技は8〜12週間、コンタクトスポーツは16〜24週間テイト完全復帰にはかかります。

もちろん段階的に復帰は可能ですが、焦ってズレたら余計に時間がかかるので、しっかりと担当者と相談しながらトレーニングを行いましょう。

 

 

肩鎖関節脱臼との見分け方

肩鎖関節脱臼と鎖骨の外側の骨折とは判断が難しいケースがありますので、参考にまとめておきます。

肩鎖関節損傷についてはこちらからチェックしましょう。

肩からの転倒で多い、肩の上のケガである肩鎖関節損傷とは

あつれき音

圧轢音(あつれきおん)とは骨と骨が擦れる音です。この音を感じる場合、脱臼ではなく骨折の可能性が高くなります。

ピアノキーサイン

ピアノキーサインとはピアノの鍵盤を押すと戻ってくるような反応になります。

骨折の場合は押したらそのままへこむことが多く、脱臼のみの反応となります。

多くの場合外側の鎖骨骨折との鑑別に使いますが、骨折だった場合は痛みが強いのでゆっくりと行います。

腫れ

腫れは骨折の方が出やすいですと言えます。特に鎖骨は皮ふのすぐ下にあるので腫れが強くでるでしょう。

 

 

鎖骨骨折のまとめ

鎖骨骨折は転倒で肩からついて折れる事が多く、皮ふのすぐ下にあるので痛みなどの症状が強い。

治療は基本的にクラビクルバンドなどを使い保存療法を行うけど、手術することもある。

骨のつきは悪くないので、その後のリハビリは骨の状態をみて慎重に行う事。外側の骨折の場合は肩鎖関節脱臼との判断も大切。

 

以上で鎖骨骨折の解説は終わりとなります。

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