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膝の引っ掛かり感、タナ障害(滑膜ヒダ障害)の解説とテーピングのやり方

 

膝蓋骨と大腿骨の関節の障害の一つにタナ障害、または滑膜ヒダ障害があります。

野球選手の松井秀喜選手も患った障害として一時有名になりました。

滑膜ヒダは膝が有名ですが、他の部位にも存在します。

しかしここでは頻度の高い膝関節に絞って記載していきます。

ではご覧ください。

 

 

タナ障害とは

タナ障害とは膝の屈伸に伴い滑膜ヒダが膝蓋骨と大腿骨の間に挟まり、痛みがでる障害になります。

そもそも滑膜ヒダとは・・・ 滑膜ヒダは関節の適合しない部分を補い、埋める役割があると言われています。 また成長の段階で残ってしまったものとも言われています。

 

膝の滑膜ヒダは位置別に考えるとそれぞれ

  • 膝蓋上滑膜ヒダ
  • 膝蓋下滑膜ヒダ
  • 膝蓋内側滑膜ヒダ
  • 膝蓋外側滑膜ヒダ

があり、頻度として一番多いのは内側タイプになります。通常健常者の50%にあると言われています。

 

更にタイプ別に分類するとタイプは4種類があり問題となるのは大腿骨に引っかかっているタイプになります。

その中でも滑膜ヒダが分かれているタイプは手術(内視鏡手術)が必要になることが多いようです。

若い女性に多いとされています。

また滑膜ヒダは痛みを感じやすい部分になりますので、鋭い痛みとなります。

 

 

タナ障害の症状

タナ障害

タナ障害

炎症期は膝蓋骨内側下縁の違和感、圧痛があります。

症状が落ち着いているときも膝の屈伸時に滑膜ヒダが引っかかった際の疼痛、引っかかった際のクリック音がありますが、基本的には通常時(引っかからなければ)は痛みがないことが多く、通常の生活が送れます。

ただ肥厚具合によっては日常生活でも違和感や痛みが出てしまう事があるかもしれません。

膝の曲げ伸ばしで引っ掛かった感じが高頻度でして、痛みや違和感が続く場合は注意が必要を言えます。

 

 

タナ障害の原因

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膝屈伸時に滑膜ヒダが膝蓋骨と大腿骨に挟まり、機械的刺激を繰り返し、肥厚することで更に挟まりやすくなり、障害を助長します。

日本人には2人に1人の割合でタナが存在すると言われており、タナがあるかどうかで痛みが出やすいかが決まってきますね。

 

 

タナ障害が起こりやすいスポーツ

 

バスケット、野球、バレー、ハンドボールなど

 

 

タナ障害の診断ポイント

MRI、内視鏡で診断がつきます。

また、特に捻った・ぶつけたなどの原因がなく痛みが膝内側下部にクリック音とともに痛みが生じた場合、タナ障害が疑われます。

 

タナ障害のテスト方法

膝蓋骨を外側に抑えながら膝を屈伸することで痛みやクリック音を誘発する事ができます。

 

 

タナ障害の治療やリハビリ

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炎症期や痛みが強い場合は膝の曲げ伸ばしを少なくすることで症状を緩和できますので、包帯などで固定しましょう。

また膝蓋骨を痛みが出にくい方向(内側)へテープで誘導しますが、保存療法で症状が改善せずに痛みが続く場合は関節鏡下で切除します。

大腿四頭筋や膝蓋骨周囲の靭帯組織がカタいと膝蓋骨の動きが阻害されます。

そうしますと痛みが出やすくなりますので、大腿四頭筋・膝蓋骨周囲の靭帯の状態には気を付けておきましょう。

 

 

タナ障害のテーピング

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上記にも記載してありますが、膝の屈伸時に膝蓋骨が外側に抑えると痛みが出やすい傾向にありますので、膝蓋骨を内側に誘導するようにテープを行います。

”ただし必ずしも痛みが出やすい方向が共通ではないので、痛みが出やすい・出にくい方向をきちんと把握し、痛みが出にくい動きの方に誘導することが必須になります”

メインのテープは2枚ですが、症状に合わせて枚数を増やしてもいいでしょう。

脛骨粗面ぐらいから大腿部の中間部までに1枚

膝蓋骨下面から膝蓋骨を回って半周し、膝蓋骨のやや上に1枚

タナ障害のテーピング例

タナ障害のテーピング例

ポイントは膝蓋骨が痛みが出ない方に誘導しながら貼ることです。

誘導しながら貼りますとシワが寄り過ぎる事がありますので注意してはりましょう。

 

テーピングで迷ったこちらをご覧ください。

選手目線のテーピング→キネシオテーピングの比較・ランキング

管理人目線のテーピング→テーピングの選び方

テーピングの貼り方の注意点などまとめ→テーピング情報一覧

 

さいごに

タナ障害は頻度的にはそれほど多い障害ではないかと思います。

私が診た人でも数えるほどです。

日本人に2人に1人にタナが存在すると記載しましたが、痛みが出るタイプ+痛みが出るほどスポーツをする人 が少ないのかもしれませんね。

しかし進行しますと、膝の屈伸というスポーツに必要不可欠な動作痛みが生じてしまう為、早期の発見と対処が必要になります。

 

いつかこの記事が参考になることことがあれば幸いです。

 

以上で「タナ障害(滑膜ヒダ障害)」の説明を終わりにします。

 

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